講義レポート

盛り付けに正解はなく、みんな違ってみんないい。

「おいしい盛り付け学」講義レポート

こんにちは、おいしい盛り付け学 キュレーターの有山です。 自由大学初参加となる ちゃんりえこと永野理絵さんからの講義レポートです!

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自由大学って面白そう!楽しく学べそうな講義ないかな~・・・と探していたら「おいしい盛り付け学」の開講を知りました。以前から、食べたことのないものを「美味しそう」だと思わせ、実際に「食べる」という行動を起こさせることはすごいことだな、と思っており、そんな「盛り付け」へのあこがれから、すぐに申し込みをしました。計5回の講義で、食をデザインするとはどういうことか。器や野菜のあらゆる色は、どのように組み合わせれば効果的なのか。見栄えする盛り方や、余白をどのようにとれば美しいか。完成された盛り付けに何をプラスすれば相乗効果が生まれるのか。これらを学び、オリジナルの「おいしい盛り付け」制作します。

 

【第1回】

ドキドキワクワク、しながら講義スタート。はじめましての自己紹介をしましたが、さすが盛り付け学を選んだみなさん。共通して、食べること・作ることが好きな方々ばかりで、すぐに親近感が湧きました。今回は、おいしさを感じる感覚のひとつである「視覚」の講義。人が何かを判断するとき、五感の記憶の蓄積によって判断するようですが、そのなかでも「視覚」は、おいしさに関して大きく影響することがわかりました。盛り付けを工夫し、視覚で「おいしそう」だと思うことは、よりよい食の時間を作るにあたって深く関係があるようです。

 

【第2回】

おいしそう に魅せるためにも、重要な「彩り」や「盛り付け」。今回は盛り付けに関係する、全ての「色」に関しての講義です。色彩のゲームを行ったり、丸い色紙をお皿に見立て、あらゆる紙を使って紙で盛り付けを 行いました。折り紙、包装紙、雑誌などを食べ物の色に見立て、色紙のお皿に盛り付けます。童心に返って、思い思いに紙を切り貼りする作業はとても懐かしかったのですが、「とにかく自由にやる」ということがこれほどに難しいこととは思いませんでした。大人になって、頭がかたくなってしまっていたのですね・・・

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完成させた紙の盛り付けは、それぞれの個性が出ており、自分にはなかった発想や新たな発見がありました。ランチョンマットやカトラリーを加えると、盛り付けの表情や印象が変わることがわかり、その変化がとても楽しかったです。講義の最後には、テーマである「色」について、補色や暖色・寒色、色彩心理などの話をしていただきました。色の関係性を踏まえて、雑誌や広告など、普段目にする「おいしそうな写真」は、なぜおいしそうなのか?と考えると、理論で解けたり、発見があり、とても面白いとアドバイスいただきました。こうして日々意識することによって、記憶となり、引き出しが増えていくのですね。

 

【第3回】

今回は「盛り付け方」についてをの講義です。色とりどりの生き生きした野菜や果物を使用し、前回の色彩を意識しながら、持参したお皿に自由に盛り付けをします。紙ではなく、生野菜を使用したので、思うようにいかないことも多々ありました。しかし不思議なことに、そこからの新たな発見もあり、何事も全ては経験してこそだいうことを改めて実感。

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完成させた盛り付けに対し、意見交換。自分が意図したことが伝わっていることもあれば、そうでないこともあったり。また、意図していなかった部分によさを見出してくれたり、みなさんの意見は視野を広くさせてくれます。個々の好みや、日常の食事がうかがえる作品ばかりだったことにも面白さがありました。今回初めて先生がアレンジしてださる場面がありましたが、みなさんの集中度合が違いましたね!飯野先生は「盛り付けに正解はなく、みんな違ってみんないい。」とおっしゃっていましたが、先生の手が少し加わると、盛り付けや食材がさらに生き生きし、くるくると表情が変わったのは確かでした。ボリュームのよせかた、余白の作り方、縦横の並び、高低差の有無。彩度を考慮し、重ねる順番を変え、重ねかたを工夫し、魅せる部分を主張すること。食材の形をいかすか、カットするか。カットは、どの面を魅せるためにカットするのか。カットの際には、食材の薄さや長さをそろえるということ。普段捨ててしまうような皮や根っこの先、葉の部分を活かすこと。この「造形」という分野は私にとって未知であり、新鮮で、深く引き込まれたことが印象に残っています。

 

【第4回】

今回は、唯一無二のケータリングのプロとしてご活躍されているゲストをお招きいただき、お話を伺いました。写真を見せていただきながら、「あらゆる制限のあるなかで、お客さまのご要望を叶えるための何が最善で、ご満足いただけるのか。双方のこだわりを実現させながら、最大限におもてなしをするにはどうしたらいいのか」という、熱いお話しをきくことができました。また、とある写真では、器、調理器具、カトラリーのサイズがわかるように意識した盛り付けがなされていました。違った角度からのアプローチに驚きです。美味しさだけでなく、サイズがわかることを目的とした盛り付けがあることを初めて知り、奥深さを感じました。いつでも質問OKの、プロのトークセッションは聞いていてとてもワクワクするものでした。「料理は素材ありきではあるが、野菜を見れば生産者の方の顔が、料理を見れば料理してくれたの顔が浮かんでくることで、より、食のありがたさを感じられる。その気持ちが食事を一層楽しいものにさせ、豊かな心を育む。食の時間の充実は、日々をより充実させてくれる。」そのような思いが伝わってきました。

 

【第5回】

いよいよ最終講義。宿題とされているのは、学びを活かし 、テーマを決めた盛り付けをすることです。条件は「食べられるもの」の盛り付けであるということ。盛り付けるものは、買ってきてもよし、作ってくるもよし。ただし、30分で盛り付けられるように!

みなさんがどんな盛り付けをするのか楽しみでよそ見してしまいそうでしたが、そんな余裕もなく、あっという間の30分。自然光がいいということで、教室の上のテラスで仕上げ、いよいよ発表です。

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気合の入った作品がズラリ。、まるでパーティー会場のようで、かわいい!おいしそう!お酒に合いそう!と、次々に声が上がっていました。世界観や季節感が伝わる盛り付け、ワインやビールがでてくるのではないかと想像させる盛り付け、心待ちにしていたおうちティータイムの盛り付け、パーティーでワイワイ楽しんでいるシーンが連想される盛り付け、100円のものを1000円に魅せる盛り付け等、本当に様々な、思いが詰まった盛り付けがみられました。どの作品もこだわりがあり、工夫されていて、この一ヶ月間みなさんが本気で楽しんで学んでいたことがうかがえました。

プレゼンを聞き、赤、緑、黄色の3色のシールを、1作品に1枚貼って、評価を行いました。(赤・・・色彩、緑・・・造形、黄色・・おいしさ、を意味)自分の作品がどのように評価されるのかは、とても興味深かったですね!発表後、先生が一つ一つ丁寧にアレンジをしてくださり、それぞれの盛り付けの表情の変化をみることができました。カトラリーの大きさを変えたり、ランチョンマットで遊んでみたり、高低差をつけてみたり・・・少し変化させるだけでこれほどに印象がかわるものなのかと、どの作品においても目から鱗でした。

最後は卒業証書授与。達成感や嬉しさと共に寂しさもあり、楽しい時間を過ごしていたことを実感しました。それぞれが納得のいく、こだわりの盛り付けを完成させるまで真剣に取り組めたこと、その道のりをみなさんで楽しみながら学べたことたことは、絶対に忘れません。

自由に意見交換し、自分なりに表現すること を楽しみ、学べる講義でした。本当に、正解はどこにもなく、みんな違ってみんないい。私にとっては、この分野に一歩踏み出すきっかけとなったと同時に、自由に表現する楽しさや難しさについて、改めて考えるいい機会となりました。これからは学びを踏まえながら、視野を広げて生活し、また新たな発見をしていけることがとても楽しみです!!

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