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自由に服を選べる幸せ

自由大学マガジンの人気のコラム、FREE from FREEDOM!
今週は、「スタイル発見学」教授の志村奈菜さんの文章です。


あなたは今、どんな服を着ていますか?そしてその服をどのような理由で選びましたか?着心地がよいから、ディテールが気に入っているから、色が好きだから、今日の予定に合わせて、など、理由はさまざまだと思います。
現代に生きる私たちは、自分が着る服を、自分の意志で自由に選ぶことができます。時はさかのぼって平安時代。衣服令により、人々が着る服は、階級によって色が定められていました。着ることができるのは、自分の階級の色とそれより下の階級の色のみ。
現代にもっと近づいた時代でも、自分たちではコントロールできない世の中の状況により、服を自由に選ぶことができない時代がありました。私たちは今、あたりまえのように自由に自分が着る服を選ぶことができますが、そのこと自体、実はとても幸せなことなのかもしれません。


ただ、自由である反面、自由であるが故の悩みも生まれてきます。選択肢が多すぎて、何を選んだらよいのかわからない、好きだ!と思ったものを手に入れてきたものの、いざほかのアイテムと合わせようとすると、なんだかまとまりがなくなってしまう、など。
クローゼットは、その人を映す鏡と言われます。きっと、平安時代のクローゼット(そもそもクローゼットという名前ではないと思いますが)は、その人の階級をそのまま映し出し、世の中が混乱している時代のクローゼットは、服そのものがきわめて少なかったことでしょう。
自由に服を選べる時代に生きるあなたのクローゼットは、どんなクローゼットですか?あなたが理想とするあなたらしさや、自由に選べる幸せな空気が映し出されていますか?それとも自由であるが故の悩みに満ちた混沌としたクローゼットでしょうか。
もし、混沌としていたら…自分軸を作る第一歩として、まずは好きな色にこだわってみたり、暮らしの中のこだわりを見つけたり、何かスタイルのポイントとなることをつくってみてはいかがでしょうか。


講義情報:
「スタイル発見学」 教授:志村奈菜双葉  キュレーター:小酒ちひろ


関連情報:
・スタイルのある女性を目指して(前編)
・スタイルのある女性を目指して(後編)
・自分を解放する服
・グループワークでファッションスタイルを診断
・アクセサリーで、見た目をマネジメントする


カテゴリ: ☞ コラム


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