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着眼大局、着手小局。

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今週は、「未来の仕事」教授の西村琢さんの文章です。


着眼大局、着手小局。
着眼大局、着手小局。
僕が最も好きな言葉、考え方のうちのひとつです。
大きな絵や将来像を描く、でもまずは小さいところから手を付ける。小さく始める、でも常にBigPictureを意識する。どちらでも良いのですが、つまりそういうことです。
ここに数字を付けると、よりリアリティが湧いてきます。


例えば最近ハヤリのメンバーシップ制オフィス(シェアオフィスとかコワーキングスペースなどと呼ばれてるアレです)は、僕の勝手な推計では現在の市場規模は10-20億円。今後3-4年くらいは昨対比150%とかそれくらいのペースで増えると思うので、数年以内に50億円くらいの市場規模になるのでしょうか。来たるべきその時に備えて、しっかりと体制を整えてメンバーシップ制オフィス事業を育てていって、市場の10%を取ることに成功すれば、売上5億円。
この頃には複数のオフィス拠点に多くのチャレンジ精神旺盛な人たちが出入りしているはずですので、飲食サービスを提供することもできるかもしれませんし、スピーディな拡大を目指すスタートアップ企業に資金提供するベンチャーキャピタルのような機能も出てくるかもしれませんし、これら全体をひとつのメディアと捉えてお金を払いたいと言ってくる会社が出てくる可能性もあります。なので売上5億円プラス数億円はいけるのではないでしょうか。もちろん海外展開もしたいところです。
これが、着眼大局。
こうしてひとしきり盛り上がったあとは、「とは言え私たち、今は何もないよね」という冷静さを取り戻す必要があります。これはとてもシンプルな話で、メンバーシップ制オフィスを始めるなら、
ーどんな物件をいくらで借りるのか
ー誰に(何人?何社に?)いくらで貸すのか
を決めれば良いわけです。
40万円の物件を借りて、5万円×20主体に貸せば毎月の売上は80万円、利ざやは40万円。これで初期投資や毎月のコスト、そして自分やスタッフの給与がまかなえるか。まかなえないなら、どうするか。知り合いのオフィスの空きスペースを安く借りて運営代行させてくれないか?(これなら敷金礼金も必要ない!)
これが、着手小局。
着眼大局を人を鼓舞できるレベルで実現できるのが構想力、、着手小局をスムーズに実現できるのが行動力、そして両者を繋ぐのが作戦・戦略なのかなと思っています。
というわけで、皆さんのチャレンジに幸(さち)あれ!
ちなみにですが、僕らのオフィスの一部もメンバーシップ制オフィスとして開放していますので、ご興味ある方は覗いてみてください。→ソウ・エクスペリエンス Sprout


講義情報:
『未来の仕事』  教授:西村琢



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