ブログ

「な、名古屋からですか!」
先週の木曜日、長谷川裕也さんの「靴磨き職人になる」第3期がスタートした。なんと、この講座の参加メンバーには、名古屋から通う方がいる。
平日の夜にも関わらず、たった90分の授業を受けるために、毎回往復4時間以上かけて通うのだ。名古屋-東京間、往復の交通費2万円以上。そして、これが5回。交通費だけで、計10万円を超える計算だ。授業料より交通費のほうが、ずっとずっと高い。
集まったメンバーは、18歳~55歳。職業も、学生からフリーランス、大学教授、会社役員・・・。参加した動機や背景もさまざまだ。
自由大学は、まだ広くプロモーションしているわけでもない。それなのに、参加メンバーはそれぞれの嗅覚でこの講座を探し出し、受講を即決。「みんな、動いているなぁ」僕もその情熱に刺激を受けた。


動いている人たちが、集まる場。これが動かないことはない。かならずこの場から、新しいプロジェクトが動き始めることだろう。
動くということ。
ふと、イチローが答えた、とあるインタビューを思い出した。
「剛速球が止まってみえているのですか」との質問に彼はこう答えた。
「動の状態で、動いているものを見た方が、よく見えるんです」
イチローは打つとき、足が動いている。足を動かすことで、全身の筋肉がゆるむ。
そうするとリラックスして、力が抜ける。目もリラックスし、ボールがゆっくりと見えるのだ。
逆に、「静の状態」で見ると、あらゆるものが固まってしまう。
目も体も緊張し、スピードのあるものには、とても対応できない。
これはなにも、スポーツだけの話ではない。
動いているものに対応するには、こちらも動いているとやりやすい。
初対面の人と椅子にすわって会話をすると緊張するが、いっしょに散歩をしながら話すと会話もはずむ。アイデアもそう。机に向かって頭を抱えているときより、お風呂で頭をシャカシャカ洗っているときにひらめいたりする。
もっと動こう。
自分が動けば、時代も止まって見えるかもしれない。
どんな激流も、一緒に流れる小石にとっては、止まって見えているはずだ。
各分野そうだと思うが、とくに僕がいる「本」という分野は、いま電子化の波が押しよせて、一気に変化をしている時。こんな一大事に「静の状態」にいたら、体が固まってしまう。絶好のチャンスも、キャッチすることができない。
静と動。
僕は今、ちゃんと「動の状態」でいるだろうか。あらためて自問した。
text : 深井次郎@「自分の本をつくる方法」
 


コラムFREE from FREEDOM!はメルマガ(毎月2回配信中)でお届けしています。
メルマガご希望の方は自由大学トップページ内右上のボックスにご希望のアドレスを記入してお手紙ボタンをクリックするだけ。解除も簡単です。



関連するブログ