メルマガコラムFREE from FREEDOM！今回は「自分らしさの自由」です。
欠点とは何かを考える、こんな話があります。
むかし、インドに水くみがいました。
左右に水瓶をかつぎ、毎日、川と主人の家を往復するのが務めでした。
しかし、片方の水瓶にはヒビが入っていて、せっかく汲んだ水も、家につく頃には毎度毎度、半分になっていました。ヒビのない完璧な水瓶は、ヒビのある水瓶にバカにし、いかに自分が優れているかを自慢しました。ヒビのある水瓶は、自分のふがいなさを責め、悲しくなりました。
1年後のある日、ヒビのある水瓶は、水くみに勇気をだして告げました。
「実は私には、ヒビが入っています。完璧な仕事ができなくて、足を引っぱってしまいます。これ以上迷惑をかけられませんので、どうかヒビの入っていない水瓶と交換してください」
水くみは、答えました。
「ヒビが入っているのは知っていたよ。でも、このままきみを使い続けようと思う。だって、見てごらん。この道の左側にだけ、花が咲いているのはなぜだと思う。きみから漏れた水のおかげなんだ。ぼくはこの花たちをご主人様の家に飾っていて、みんなとても喜んでいるんだよ」
完璧な水瓶にはできないけれど、ヒビのある水瓶にできることもあります。ヒビのある水瓶こそが、実はまわりに明るく愛を与えていることもあります。
あなたが自分の欠点を責めるとき、あなたはヒビの入った水瓶なのかもしれません。完璧でなくても、だれかの役には立っているのです。
ぼくたち自由大学が仙台ではじめた若林キャンパスも、まだ完璧とはほど遠いですが、準備を整え、少しずつお役に立てるよう動いていきます。
【text: 深井次郎/自由大学ディレクター http://twitter.com/fukaijiro 】
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