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人気のコラムFREE from FREEDOM!今回は「大切なことはすべて遠藤農園で学んだ」です。


必ずこの農園を再生し、モデルケースとしたい
まわりのほとんどの農家さんが、今回の震災で廃業を決める中、遠藤さんはあきらめない。この連休3日間は仙台にいて、遠藤農園で多くのことを学んだ。自由大学若林キャンパス。ここの敷地は、遠藤さんからお借りしている。
津波の被害があった農地には、木や石、コンクリート、鉄パイプ、ビン、茶碗、瓦、海の砂などが埋まっている。これを手で取り除く作業を、少しだがお手伝いさせていただいた。
海水を含んでしまった土は5年は作物が育たないと言われている。たくさんの瓦礫をどかしたからといって、すぐに農地として使えるわけではない。見渡す限りの広大な農地。「はたして、その作業は意味のあることなのか」という人もいる。しかし、ぼくたちにとっては、その質問こそ意味がない。


たとえばいま目の前に毒矢が刺さって苦しんでいる人がいる。そんなときにその矢がどこから飛んできて、毒の成分は何か。その矢は誰が放ったもので、抜いたからといってはたして助かるのか。今それを考えて、いったいなんになるのか。あれこれ考えるよりもまず、刺さって苦しむ人から、その矢を抜いてあげることが先決だ。
5年も作物が育たないという説も、やってみないとわからない。動いていれば何か策がみつかり、状況が変わるかもしれない。
「こんにちは」という日本の挨拶がある。これはすごく意味があって、なぜ「今日は」なのか。「グッドモーニング、Good Day、今日もいい日だね」ということで、「今日も」でもいいはずだ。
「こんにちも」ではなく「こんにちは」。これは過去はともあれ、今を仕切りなおしましょうという意味だ。昨日けんかした友人とも、過去のことは洗い流し、許し、忘れ、今日をまっさらな気持ちで始めましょう。「今日も」と引きずることなく、「今日は」新しい気持ちで関係をはじめましょう。
「今日こそは」という祈りの挨拶だ。昨日までは、出口の見えない暗闇にいたかもしれない。けれど今日は、もしかしたら状況が変わるかもしれない。そんな光で満たされる、やさしい言葉。
「やあ、こんにちは。今日を再び生きるのだ」
再生。ぼくたちは前に進もうと思います。
【text: 深井次郎/自由大学ディレクター http://twitter.com/fukaijiro


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