上野蘭(学生)東京の高専に通う学生、吹奏楽部。将来は映像関係の仕事を希望。自由大学では「DIYミュージック」「伝わる動画学」を受講。そんな上野さんに夢を聞きました。
Q.自由大学に来たきっかけは?
お母さんが「こういうものがあるよ。ちょっとヒントになるんじゃない?」って教えてくれたんです。わたしは映像の仕事をしたいのですが、進路に迷いがあって、それで。
Q.どんな迷いが?
映像の仕事につきたいけれど、自分に向いているのかわからなくて。だから考える機会がほしくて。それで、2015年10月から11月にかけて、「DIYミュージック」と「伝わる動画学」を受けました。
Q.自由大学は表参道のCOMMUNE 246にあります。通うのに勇気は入りましたか?
普段、表参道にはいったことがなかったので。でも妥協しないで自分の進路を導きたいなと思ったから通うことにしました。
Q.実際に自由大学にきた感想は?
自由大学って「大学かぁ」と思っていたんですよ。でも行ってみたら、すごいアットホームな場所でした。
机が並んでいて、前にいる先生の授業を聞くイメージとは違って、みんなで座っておしゃべり感覚で授業が進んでいく。年齢層にもびっくりしました。わたしが受けた授業は25歳から50歳くらいまでの人が参加していて「大学生いない」って最初は間違えたかと思いました。
Q.学校終わりに通うのは大変じゃなかった?
授業は16時半に終わるんですけど、通っていた時期は文化祭の前で、吹奏楽部の練習もあったんですよ。一時は「DIYミュージック」と「伝わる動画学」の両方に通う期間もあったので、1週間に2回、部活動の時間を抜けて通いました。
Q.実際に授業を受けて学んだことは?
「DIYミュージック」では音楽をつくりました。音楽って音符でピコピコつくるものだと思っていて、難しくて作れないんじゃないかと思っていたんですが、「DIYミュージック」は自然の音を拾って組み合わせて曲をつくるんです。そういうのっていいなと思いました。
メロディーがあって、サビがあって、そういうものとは違う音楽を知りました。
Q.どんな音楽をつくったんですか?
これがわたしのつくった音楽です。
実は「伝わる動画学」で、「DIYミュージック」の曲向けにミュージックビデオをつくったんですよ。これは二つの講義で学んだことの集大成です。
Q.友達には見せましたか?
Facebookで公開して、すごく恥ずかしかったんですよ。でも「すごい楽しそうだね」「こんなに忙しい中で、がんばって通ったんだね」って言ってくれました。
Q.今後も音楽は作り続けたいですか?
今年は自分でもつくろうと思っています。アプリがあれば、音も拾えますし、組み合わせもできるので、簡単につくれるんです。曲をつくるのは楽しいですよね。
Q.進路の迷いはなくなりましたか?
はい。今は高専を卒業したら大学に編入することもできるんですけど、映像をつくる仕事に就職したいと思っています。やっぱり、一番やりたいのはミュージックビデオの制作ですね。あとは映像を投影して、立体的に写すような仕事もしてみたいです。プロジェクトションマッピングにも興味があります。
(取材: 新井作文店 )
【取材後記】自分が二十歳の時、学校以外のスクールに通っていたことを思い出しました。やりたいことに真っ直ぐな上野さんがこれから映像の仕事について楽しんでいく姿を想像すると、今からワクワクします。社会人は想像しているより楽しいよ。
FLY(フライ)は、自由大学の卒業生が登場するインタビューコーナー。自由大学に通い、新しく見つけた自分の姿。卒業して、踏み出した一歩は小さくても確かな手応えをもって、新しい日常の扉を押し広げます。卒業生が体験した、自分らしい転換期の話をお届けします。