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WORK TOGETHERの精神

「コミューン経済学」キュレーターコラム

デンマークとスウェーデンの間にある島、ボンホルム島。陶芸をはじめ多くのクラフトマンが移り住み、そこで自らの自己表現やものづくりに勤しむ場所として知られ、近隣のデンマークやスウェーデンはもちろんのこと、ドイツやポーランドから船でこの島に渡ってくる人も多く、夏はバカンスを楽しむ人で島は賑わうそうだ。

a quiet dayというマガジンの取材で年に一度のペースでこの島に滞在し、島の様子やそこで暮らす人に様々なインタビューをしてみると、活躍するジャンルが異なっても共通する精神は「WORK TOGETHER」だといえるだろう。

この島に足繁く通うきっかけを作ってくれたのがOh Oakという陶芸作家。ボンホルム島の自然の色合いやテクスチャーを表現したカップやお皿は、デンマークだけでなく日本でも特に人気で、その美しさには国境線はない。

そしてこのOh Oakのアトリエがある近くの埠頭に佇む一軒のMOLENというレストランは、Oh Oakのカップやお皿で料理を提供するレストランの一つ。

オーダーをして料理がサーブされるまでの間にウェイターの一人に「どうしてOh Oakの作品を料理に使っているのか」と疑問に思い、それを聞いてみた。するとウェイターは「MOLENはボンホルム島で採れた食材を使っていて、料理でボンホルム島を表現したいと思っているんだ。だから、料理がのるお皿などもIKEAとかのありふれたものではなくて、ローカルのものを使うべきだと思うんだ。もちろんIKEAの方が安いのだけれど。」と教えてくれた。

料理と陶器でジャンルは異なるが、伝えていきたい想いや価値は共通するものがあり、お互いが補完し合いながら価値を見出していく。むやみやたらに大きく勝負せずに、まず自分の伝えていきたい価値に対してしっかりと向き合い続けていくことで、それぞれのできることを持ち寄って新たな価値を作っていく良い事例だろう。

この島には12世紀頃に作られたHammershusという古城がある。現在では城の面影が少ししか残っていないが、18世紀にこの島に移り住んだ人たちのために古城で使っていた石を分け与えて家を作らせ、街を創ったという逸話もある。自分たちが置かれている状況をより良くするために、それぞれが持っているものを皆に分け与えていく考え方が現代まで受け継がれ、経済を回している。ある種の「コミューン経済」というのは、とても古いけれど、今の僕たちにとっては新しい考え方なのかもしれない。


カテゴリ: ☞ コラム


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