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「外と内が混じり合う時」武田優恵

新春クリエイティブチームコラム

自分とは何者だろうか?自分を形成する要素として環境が多くを占めているように思う。

子供の頃にあまり何かを与えられたり、テレビをぼーっと眺める時間があまりなかった。両親には、自らが獲得していかなければ手に入れることは出来ないと言う好奇心を育んでもらった。自分の今立っているところだけでは何も事が進まないと言うことを自覚し、試行錯誤をすると、結果は良かれ悪かれ、新しい世界に飛び込み、新しい価値観からその時の自分が形成されてゆく。

また十年以上習い続けてきたものに華道、合気道、水泳の三つがある。この三軸を続けて来られたのには、自分の皮膚や目に触れる外側の世界と、内側に宿る精神的な世界の融合に魅力を感じたからであると思う。

勉学や労働には常に解を求められるが、三軸には一つとして同じ解はない。 筋肉を使うというより骨(コツ)を使うので、急いでも答えの生み出せないことの方が多い。主に内省する時間が殆どを占めており、表現をする為の新しい世界が開けたり、心が整理される。

求めて足を進めていたら自分の目指している人、出来事にぱったりと出会い関係が育まれていく。 疲れて居眠りをしながら、生けているとふと何かが降りたような、バシッと筋が通るような感覚が走る。 木刀を持っていると、目の前の人が透けてその先の壁も透けて、神宮の森が広がる。 泳ぎ続けていると水がカラカラと唄い、流線が目に見えて渦の中を進んでいく。

外と内が混じり合う時、言葉にすることのできない現象が目の前で展開されていく。 私を形成するその不思議なエネルギーに今も心を突き動かされている。

( 武田優恵 担当講義:ハイローカルを創ろう )


カテゴリ: ☞ コラム

タグ: ☞ READY STUDY GO


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