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「けもの道をゆく」座談会は、自由大学を運営するクリエイティブチームが、自分たちで道を切り拓いていこうという思いで毎年続けている年末恒例コンテンツ。2017年のスローガン “真面目は無能のいいわけ 人間らしくまともに生きよう” の旗の元、メンバーそれぞれが一年を振り返ります。

今回は後編をお届けします。

 

2017年は変化前の成長痛

岡島:2017年お疲れ様でした。佐藤さんと岩井さんは、今年どんな年でしたか?

岩井:2017年は良い意味で疲れました。「新旅学のすすめ」や「Culture Entrepreneur」といった新しい講義の募集や講義の紹介を兼ねて、プレ講義をたくさんやって新しい領域を開いた気がします。あと2017年は普通に歳を感じたなあ(笑)。

岡島:まだ若いのに!

佐藤:2016年からすごくバタバタしていましたよね。変化前の成長痛っていうか。自由大学の運営だけじゃなく僕個人の動きとして「何がベストなのか?」ということを日々模索しながら過ごしていました。

岡島:私自身、2017年は新しく10講義を手がけました。前編でも話したけど、みんなが積極的に対話ができることを目指した講義を増やせたのではないかと。自分の頭で考えて“何が問題かが問題だ”を深める機会を増やせた、自由大学の方向性を示す年になったかな。

佐藤:たしかに自由大学の色が強まった感がありましたよね。「レクプラのエントリーをみてもこれは違うよね」とかも含めて。

岡島:そうそう。2017年は若い世代、特に20代が集まってきました。「今の20代が何を考えているか?」ということが知れる「U29」という講義も開いたし。自由大学のOSを再インストールする年だったと思います。今年で自由大学は開校8年目。開校当時に通ってくれていた人達は、結婚や出産、地方への移住などライフスタイルが変わった人が増えたんじゃないかな。今までファンでいてくれた人はもちろん、自由大学スピリットを新しい層にも届けなくてはいけない。だから意図的にクリエイティブチームに新しいメンバーを入れたり、時代の流れの中で新たな自由大学らしい価値観をつくっていく必要があるなあと感じました。

佐藤:哲学の講義が始まったことも良かったです。自由大学のコンセプトに合っている講義が増えましたよね。2018年以降も対話を深めるコミュニティーをつくっていきたい。自由大学が次のステップにいける仕組みもみんなで確立したいと思っています。

そもそもなんで自由大学に?

岩井:僕は2012年に「クリエイティブ都市学ーストックホルム編」という講義に出たことが始まりでした。北欧スウェーデンの首都のストックホルムの生き方や働き方、クリエイティビティを学ぶ講義です。そこからクリエイティブチームに入りました。

佐藤:僕は、2014年頃から青山ファーマーズマーケットを手伝ったりして、その後、自由大学祭の運営をすることになったんです。いきなり課題が与えられて成功するかしないかはお前次第だ!みたいなスタイル。むちゃぶりを経験しました。経験というより、試練を受けた感じ(笑)。

岩井:僕も2012年の自由大学祭の運営を経験しました。その試練を経て経てここまで流れ着いた感じ。もはや漂流です。実は自由大学に入る前は、大手企業に五年勤めて営業をやっていたんです。個人の色を出すのが難しい環境で。会社の歌があるんですが、大きな声で歌わないと人事の人がものすごく怒ったり。一方で、大きい会社しかできない経験もたくさんしました。自由大学の組織は少ない人数で協力しなければいけないので、企業に比べて大変なこともたくさんあります。

岡島:岩井くんは会社勤めのときから結構自由に動いていたのでは?

岩井:そうですね。会社の飲み会は基本的に断って、大事な時だけ顔だすとか。残業をしないって決めるとか。とにかく、外の世界を知らないとダメだなと思って、会社に勤めながら好きなことをやっていましたね。

佐藤:僕も会社を辞めて自由大学に入りました。新卒1年目は店舗勤務だったのですが、基本的に単調なことをテキパキするのが苦手で(笑)。自分よりも熟練したパートのおばちゃんのほうが仕事できるし生産性高い。みんな同じことをしなきゃいけないから、個人の特性やスキルは無視されるし、「この仕事は自分じゃなくてもいい」という感覚が強かったですね。会社ってどんなダメな新入社員にもお金が払えるのはすごいと思うけれど、自分は小さい組織のほうが人間らしく働けるなと思ってやめたんです。

 

2018年はどんな年にしたい?

 

岩井:個人としては、フリーランスとして3年目になるので、1年目2年目で経験してきたことを軸に、全然全く違うジャンルの何かと一緒にプロジェクトをやっていければいいなと思っています。

岡島:2018年は自由に生きているアイドルになる宣言(笑)。今まで、いろいろな人や講義をデビューさせるために裏方になることに喜びを感じていたのですが、今年は覚悟を決めて自分の世界観を打ち出していこうと思います!

佐藤:今年の秋につくった「BREAKTHROUGH & FREEDOM」という、これからの自由を掴む新しい学部に該当するような新しい講義を増やしたり活発にしたいです。あと、東京以外で活動している仲間が増えたり、自由大学がハブになって関わる人に新しい動きが出てきているので、その人たちが持っている視点や考えを取り込んで、自由大学がより発酵する場にしていきたいです。



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