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【vol.14 NEW WORK】岩井謙介

鮮度のある學び

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日本の大企業といわれる会社を辞めて早一年が経とうとしている。一年間の中で、様々な経験やチャレンジをさせてもらえる環境と仲間のおかげであっという間ではあったが非常に濃密な時間を過ごしてきた。

企業で働いていた時は、充実した福利厚生と毎月安定的に振り込まれるお駄賃(給与)があったが、仕事のコラボレーションという観点では、大きな組織ゆえプロジェクトで関わっている人たちの気持ちのベクトルを一つの方向へ持っていくことに大変苦労し、足の引っ張り合いなども日常茶飯事だった。なので自分やそれに関わる仲間の気持ちのベクトルの制御や結束のためにかかるコミュニケーション量とそのストレスは計り知れなかった。

そしてこの一年で置かれている状況は一変し、真逆となった。不安定な収入にはなったが様々な人とコラボレーションしながら仕事をつくり、新しい経験やチャレンジは格段に行ないやすい環境となった。特に組織としては、5人や多くて7人のチームで、意思決定についても、そもそもなんでこのプロジェクトを僕らが実行する必要があるのか、という議論や僕らの行動が社会に与えるインパクトはどんなことが期待できるのか、というような、よりエモーショナルで本質的な問いから全てをスタートさせた。おかげさまで「a quiet day」という季刊誌を年6冊も発行し、その北欧のライフスタイルのイメージを具現化したNordic Lifestyle Marketをカタチにし、今後はより強固なものにすべくNordic Loungeというコミュニティビジネスをスタートさせた。

こういった活動の全ての源泉は「旅」にある。年4 回北欧を中心にヨーロッパを周りそこでの心友とのディスカッションから編集方針やアイデア、コラボレーションや事業を起こしていっている。もし仮に、まだ大企業に勤めていて、限られたバカンスで行く「旅行」を繰り返しているのであれば、こんな展開はなかっただろう。そんな旅の中で見た北欧の働きかたは自分自信にも、そして今の日本社会にも示唆を与えてくれるだろう。「北欧の働きかた」というキーワードを聞くとワークライフバランスがしっかり整っているというイメージだけが思い浮かぶだろう。けれど実情はもっとクリエイティブにその状況を切り開いている感じを受ける。ヴィンテージのオーナーが其々の得意なジャンルのプロダクトをシェア倉庫に持ち寄りすごくいい空間を作り、そこで一気に店舗の内装の仕事を倉庫として受注するというスタイルだ。スモールユニットやスケールだけれど、自分が持ちうるものを互いに出し合い、新たな価値や社会的なインパクトや仕事を創造している。

これからも自分の持ちうるものを惜しみなく持ち出して、NEW WORKを切り開いていきたい。



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