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【vol.13 暮らしの対話】岡島悦代

好奇心のフラグ

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最近ネットニュースで「丁寧な暮らし」について炎上していた。お菓子を手づくりしたり、暑中お見舞いや年賀状をきちんと出すことの何が「丁寧な暮らし」と言えるのか、ということだった。丁寧について辞書で調べると、細かいところまで注意が行き届いていること、礼儀正しく手厚いこと等の意味が載っている。
神は細部に宿るという言葉があるように、多くの物事は細部の集合体なのだ。細部に対する配慮は結果的に全体に対する配慮だ。それは調和を生み出す。最近、全体に対する配慮が先に立った末にある物事をよく目にするけれど大概はろくでもない。そんなろくでもないことを見つけてしまったら、まずはお湯を沸かしてお茶を淹れて心を落ち着かせる。
そこで思い出されるのは静岡のお茶畑で出された紅茶のおいしさだった。目の前の茶畑で育った茶葉を敷地内で萎凋、焙煎して、その茶葉が育った地域の地下水で紅茶を淹れてくれた。何一つ足されていない。茶葉が紅茶に変化しただけだった。それなのに美味しく煎れる方法という次元ではなくて、正解のような気がした。赤ちゃんが中学生になったのと変わらない。ただ育てただけなのだ。
丁寧という言葉がにあうな、とおもった

 



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