ブログ

自由大学READY STUDY GO

Facebookのタイムラインにたくさんの情報が流れてくるが、テレビでニュースは流れているが、どこか遠い国の話のよう。時間軸が「今」という実感もあまりない。液晶画面から見える世界は、現実であって現実という実感があまりない。悲惨な事件も、お祝い事も、良いことを言っているインタビュー記事もスーっとどこかへ抜けていく。

僕は自分でやってみことを大事にしている。普段買っているもの、ほしいと思ったもの、やりたいと思ったことを自分の手でやってみる。たとえば、鹿や鴨、鶏をさばいて食べたり、そのさばくためのナイフを赤く熱した鉄を叩くところから作ってみたり。

鹿肉はとても美味しいけど、食べるまでには雪山を歩いて、ポイントで凍えながら4時間じっと待ち続け、仕留められてもそこからが重労働。大きな肉塊をみんなで山から下ろし、皮を剥いで、部位ごとに分解していく。日が暮れたころに猟の仲間とコタツに入って食べる鹿肉は、高級なお店で食べる鹿肉とは別物。スーパーでいつでも簡単に買える鶏肉も、生きた鶏の状態から食べようと思うと想像以上に手間がかかる。2次情報、3次情報が溢れているが、手触り感のある経験を大事にしたい。そこには自分にしか気づけないこと、まだ知らぬ発見がたくさんある。

僕らがポートランドに実際に足を運ぶのも、いくらメディアで取り上げられポートランドが神格化されても、わからないことが現場にはたくさんあるからだ。乾いたそよ風、並木の木漏れ日、街で聞こえる人の声、ホームレスの人の笑顔、トライメットの走る音、そこにいる人が何を考えているか、どんな暮らしぶりか。それは現場に行ってみないとわからない。

口当たりのいい加工食品を食べ慣れてしまい、畑から採ったばかりの少し土くさい生命力が弾ける野菜の味を忘れていないだろうか。



関連するブログ