ブログ

826836b11b93bbb9bf44b35193f78986-640x187-1-640x187

将来の計画をアレコレ立てなくなったのは、いつからだろう。3年後何をしていたいか?5年後は?10年後は?誕生日の前日になると次にくる歳でやりたいこと、それに対しての逆算した目標を書いたりした。しかし三十三年来、早寝早起きという単純な習慣さえも年に三、四日しかできなくて、書き出した目標など、実はどれ一つとしてクリアできたことがない。しかし歳を重ねるごとに痛感するのは、自分一人で決めた行き先なんて本当に簡単に吹き飛んでしまうものだし、予定が崩れた方が何倍も面白いということだ。

先週の金曜日からロンドンに来ている。
今現在この場所での肌感覚は、古いものと新しいものとの調和とターンオーバーが絶妙なバランスを保っているという感じだ。街を歩いていても重苦しい感じがしないのは、数百年来の建物群の横に、近未来的な建築が馴染んで立っていることだったりする。

EU離脱について、どんな気分で投票したのかを耳にしたことがあった。「この国は充分に成熟しているからこそ、新しいチャレンジをしていかなければいけないんだ」と話してくれた。2017年現在、ロンドンに住む人たちのあいだでは、300以上の言語が使われているという。もはや誰が生粋のイギリス人なのかが分からないほどに、人種的に混沌としているのだ。だからEU離脱をしたからといって、イギリス人のための保守的な国ができるとは何となく思えない。政治的にも経済的にも不確定要素は増えるしリスクが大きくなるなのに、彼らは「必要な冒険」としてEU離脱を直感的に選んだのだろう。

直感を信じる。
予定調和の未来を拒否する。
好奇心で飛び乗ってみる。

いま私は勝手にそんな息吹をロンドンからくみ取っている。
予定調和ではない未来について、パブではみんなが毎晩話し合っている。
分からない未来は不安?いや、未知の明日に想いを膨らますこと、それって毎日を楽しく生きる秘訣なんじゃないだろうか。



関連するブログ