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【vol.8 「ぽい」という世界観】岩井謙介

鮮度のある學び

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世の中、様々な企業やブランドがある中で、その企業らいしい、このブランドっぽいという世界観はどのように作られるのでしょうか。

それは、表面上のテイストが似ているものをたくさん集めて見た目の共通点を作っていくことなのでしょうか。きっとそんな風に作られた世界観は、今話題の「キュレーションサイト」の問題のように吹けば簡単に崩れてしまうものなのではないのでしょうか。

最近全国各地に様々な業態で店舗展開している、とある企業のブランディングの冊子作りやWeb回りの仕事をさせてもらっていて、日本各地を取材で練り歩いています。その訪問先での空気感や空間作り、料理などから、何となくの共通点を見出していくのですが、業態が多岐に渡り、かつ規模が大きいと、そこで働く人たちは、そもそもどういう志で働いているのか?この環境があるのか?ということを見失いがちになります。そこを第三者の眼で見てあぶり出して行くのですが、なかなか難しいものがあります。

そんな時は、そこで働いている人たちに話を聞くのではなく、その働いている人たちと接している人たち、つまり取引先との関係性やりとりの言葉や視線の持っていき方をじっくりと、観察してみることをお勧めします。その関係性で発見したことと、別のやり取りで発見したことがリンクした時に普段働いている人が無意識で行っていたことや考え方が一つの”新しい”文脈として繋がっていきます。逆から辿れば、この文脈がベースであって、各々その表現方法が異なるだけで共通の美意識・世界観を心の中に持っているということにもなります。

この視点の持ち方は「學び」にも共通することで、一旦フォーカスを当てたいトピックから2、3歩離れてみて、その周辺の事柄との関係性をあぶり出して、それをまた編み直していく、そういった視点が「學び」を深めて、「生き方」を探求していくことに繋がってくると考えています。

師走という忙しい時期だからこそ、一段階視点をあげて世の中を見てみると何かの「ぽい」が発見できるかもしれませんね。

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