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【vol.6 學びの状況を作る 】黒崎輝男

メールマガジン「READY STUDY GO」連載コラム

自由大学READY STUDY GO

 

自由大学の周りには、いっぱい學びことが溢れている。いろんなテーマや、今まで考えてもみなかった視点や今まで会ったことがないような人に会える。何よりも全てのことを學びの対象にするという姿勢がある。一見、つまらないように見えることも、違った角度から見たら、全く異なった問題が見えて来る、といったことがよくあります。

そこで、現在、世界中で起きている社会の閉塞感、イギリスやアメリカで起きている、保守主義の台頭も違った角度から見ると大きな変化の前触れかもしれません。そこではいろいろな學びの姿勢が生まれる。今までと違った状況が生まれています。それはコンピューター革命、情報の飛躍的拡大により、今までとはまったく違うことが起きています。資本主義そのものも根底から考え直し、未来の社会に向かっていくことができるかが試されているようです。自由大学の講義も、何時どこで、何について誰とどう學ぶか?初期設定の問いかけ、現実の問題設定、どう學び、どういう風に議論を集めて、掘り下げていくか?それらはすべて叡智の全開モードで、どう持っていくか?どうドライブをかけて議論を進化させるか?興味をどう持っていくか?それらすべての知的探求の状況を作っていくか?ここをキュレイションする、またこのキュレイションすらも學んでいく。ということを明確な視点で行おうとしています。

今までは、いくらかけて、どんな施設を作り、どんな環境を作るかが大切でしたが、現在は、どのようにして熱を集め、情報を広めて、叡智を結集させて考えを進めるかという、状況を作ることが最も大切になってきています。ここに気がつき、自由大学周りでは、コミューンや、ファーマーズマーケットで起こしている状況について少し考えてみます。今まで週末は誰もこなかった国連大学前で、食の安全や、オーガニックフード、未来の農業の形についての問題意識を持っている若者たちを集め、その人たちがテーマを持って、コンテンツを考え、企画して、農家の人やその他の人を巻き込んで、いろいろな状況を創造して、情報の渦を作っていく。ということをやっています。すると、面白い人が集まり、楽しいことや意義があることが起きつつあります。美味しい、面白い、楽しい、と言う、ビジネスではない視点を入れることにより、文化的エネルギーが入ってきます。

市場でファーマーから何かを買うということの背後にあるストーリーを聞くことにより、野菜の意味が違ってきます。そこでどう料理するか、どう食べるか?といった根底的な問題意識が違った視点で捉えることができて、熱を帯びる状況が生まれます。テーマは、りんごの食べ比べから、酒の飲み比べや、コーヒーフェスティバルや、パン祭りやはたまたNordic Lifestyle MarketやCraftなど多岐に渡ります。それぞれの核を作り、中心になる人を集め、渦巻きを作っていきます。コンテンツを深め、情報を広め、それも丁寧にいろいろな方向から情報の拡散と深化をやります。実は自由大学の學びも同じような視点で捉え直しています。一生學び続けるコミュニテイーを作っていこうとしています。

 

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