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【vol.5 學びのナポリタン】岩井謙介

鮮度のある學び

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自炊は滅多にしないのだけれど、この前ナポリタンを作った時のエピソードを。

家で終日作業しているとある日の昼食に何を食べようかと迷ったことがあった。パッケージ化されたレトルトのカレーなどで済ましてしまえば、時間もそんなにかからないのでいいかなと思ったが、たまの自炊なのだから、“野菜を切って具材を炒める”みたいなことをしようと思い、メニューをナポリタンに決めた。

ピーマン、玉ねぎ、そこにベーコンを多めに刻んで炒め、麺を茹てケチャップソースと和える、喫茶店スタイルの「昔ながらのナポリタン」。シミュレーションは完璧だ。

そして、いざ具材を炒め、麺を茹でるところまでは完璧だったが、ナポリタンを作る時に肝心要のケチャップソースが、その麺や具材の量からしたら明らかに少ないのが目に見えていた。

レシピ通りだったらこの時点でもう白旗な訳だが、イメージ先行型の僕の料理にゲームオーバーの文字はない。
冷蔵庫の中を覗くとピザトースト用のケチャップソースがある。ものは試しと、思いきって入れてみるとなかなかしっくりくる味になる。甘みが少し強いこともありピリッと辛い、鷹の爪なんかをアクセントにと思い、冷蔵庫を再度確認してみると、もうお分かりだろうがもちろんない訳で。ここはもう大胆に七味をかけてしまおうと、味を整え、はい出来上がり。
出来上がりを食べてびっくり。お味は昔ながらのナポリタンでしたという僕のちゃっかりエピソードで話は終わるかと思うでしょうが、これは、學びの状況を作る要素とシンクロしているのではないかと考えます。

まず學びは、レトルトの食材のような便利でパッケージ化されたものではないということ。そして状況を作る時は、「昔ながらのナポリタン」といったように、その状況がどうなっているのがいいのかを想像して創造し始めること。最後にピザトースト用ケチャップや七味といったように、その完成形から想像できないエッセンスを加えることが大事なのだろうと。

料理と學びは本質的には同じなのだろうと、ピリ辛ナポリタンを頬張るのであった。

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