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【vol.4 Lady Study Go! (つじやすえさん編)】増田早希子

さきこが迫る!素敵なあの人の魅力のヒミツ

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ズボラでガサツな自分を卒業して、素敵なレディになりたい。そんな願望を叶えるため、私の周りにいる素敵な女性にその魅力のヒミツをインタビューする連載がはじまりました。その名も、増田早希子の「Lady Study Go!」。果たして私は素敵なレディになれるのか…!?みなさまどうぞ温かく見守りください。

今回の素敵なレディは、自由大学のお隣にある「GARTEN」で働くつじやすえさんです!

つじさんは「GARTEN」の中でテキパキと仕事をしながらも、お客さんやみどり荘のメンバーともフレンドリーに接する、カッコよくて凛とした女性。つじさんの内側からにじみ出る強さと優しさにいつも憧れていた私。今回はそんなつじさんの魅力をじっくりお伺いしました。

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つじやすえ

名古屋市出身。大学卒業後、テレビ局へ就職。その後リクルートにて編集者として勤務後、31歳でフリーランスとなり上京。東京で編集の仕事をしながらテレビ番組のAP(アシスタントプロデューサー)として番組制作にも関わる。2014年に一旦すべての仕事を辞め、半年間NYへ。現在はCOMMUNE246にある”季節をはさんだサンドイッチ屋”「GARTEN」の店頭に立ちながら、編集者としての仕事も並行する。


「働く」を軸に1,000人以上をインタビューした編集者時代

さきこ つじさんは「GARTEN」のお仕事をしながら編集者のお仕事もされているんですよね?

つじ うん。もともと大学を卒業したあと名古屋のテレビ局で庶務として働いていたんだけど、自分でコンテンツを作りたくなってリクルートに転職したのが編集者としての始まり。リクルートでは「From A」や「とらばーゆ」っていう人材系の媒体を担当していて、「働く」をテーマに毎日取材に行ってた。リクルートを辞めたあとも編集プロダクションで同じ軸で企画を立てていて、その期間も含めれば5年間でざっと1,000人くらいは取材したんじゃないかな。

さきこ 1,000人!すごい人数ですね。編集者としての仕事の楽しさは何だったんですか?

つじ 私は基本的に人が好きだから、編集者っていう仕事を通して相手の人生観や価値観や働き方を聞けることが楽しかった。そうして取材した内容を記事を通して投げかけて、世の中にメッセージとして発信できるっていうことが醍醐味だったかな。

離婚を機に31歳で東京へ

さきこ それまでずっと名古屋で働いていたのに、30代で上京したんですよね。それはなぜだったんですか?

つじ 28歳で結婚したんだけど、31歳の時に離婚したんだよね。離婚した時に、これから生きていくために自分の生業をもっとしっかりさせたかった。これまでは大きな会社にいたから大きな仕事もさせてもらえてたけど、その大きな会社の看板(後ろ盾)がなく「つじやすえ」っていう個人の看板を背負った時に、どこまで通用するか試したかったんだよね。

じゃあフリーランスでやっていこうと思った時に、やっぱり東京の方が名古屋よりたくさん仕事があるから、それで東京へ裸一貫で出てきた。

さきこ それは勇気のある決断ですね。東京へ来た当初はどんな生活だったんですか?

つじ 東京に来て1年間はまさにドサ回りの日々。編集者とかライター募集の求人を見つけてはポートフォリオを持って回って、もうどんな仕事もやったよ。1文字5銭、2文字10円の仕事とか。早朝のスーパーのバイトもしたし、新聞配達のバイトもした。3日でクビになったけどね(笑)。家も隙間風が吹いて資料が飛んじゃうようなボロい家で、ダンボールの上にPC広げてロウソク灯して仕事してた。

もっと賢いやり方をしようと思えばできなくもなかったけど、自分の中でそれは違うと思ったんだよね。自分の人生の美意識みたいなものがあって、その美意識から外れることはどうしてもしたくなかった。だからとにかくがむしゃらに働いた。

さきこ つじさん、カッコよすぎます・・・。その後、どうやってテレビ番組の制作に関わるようになったんですか?

つじ 名古屋時代の仕事で繋がっていった人から、ある時「テレビの仕事やってみる?」っていう話をいただいたので、やってみたいですと。最初は放送作家として弟子入りをしてたんだけど、全然ダメで(笑)。本当に全く仕事ができない子だった。そんな状態だったけど、なぜか会議では周囲の目も憚らず自分の意見をバシバシ発言してて…。でもそれがあるプロデューサーの目に留まって、そういうテレビ擦れしてない視点が必要だっていうことで、いきなりある番組のAP(アシスタントプロデューサー)に抜擢されたの。(※)

※テレビ業界ではAD→ディレクター→APと続くのが通常のルートで、APになるまでには一般的に10年~20年かかる。

男社会の中で闘ったAP時代

さきこ いきなりAPなんて、大抜擢ですね。

つじ でもそれからがもっと大変だった。名古屋から来た未経験の何もわからない子が、何十年もキャリアを積んだ大御所ディレクターと向き合わなきゃならない。でも男社会のヒエラルキーの中で何もできないヤツって思われたくなかったし、枕営業で入ったとかも思われたくなかったから「実力でなんとかしなきゃ」と思ってとにかく頑張った。未経験だったのもあって、10って言われたら12で返したかったんだよね。それでがむしゃらに頑張って、自分がやりたかった全国ネットのドキュメンタリー番組を3年間やらせてもらったの。

さきこ すごい・・・。怒涛の日々ですね。

つじ テレビの仕事をやりながら編集の仕事もやってたから、年に休みが3日くらいしかなかったかな。それぐらい働いてたから、体を壊して救急車で運ばれたことが2回もあったり。

体を壊したこともあって、このまま突っ走り続けられるのか?と考えるようになって。自分自身が心身ともに枯渇しているようにも感じたから、一旦全部の仕事を辞めてNYへ行くことにしたの。

すべてを捨ててNYへ

さきこ またすごい決断をされましたね。NYではどんな風に過ごしていたんですか?

つじ NYでは編集の会社にインターンで入ったんだけど、途中で辞めちゃった。そこからは現地で友達になった人がアーティストとかが多かったから、その人たちがイベントをやる時にチラシを作ったり広報役をやったり。あとはライフワークとして、NYで出会った人にインタビューをしてた。でも旅行もしたし、基本的には遊んでたよ。

さきこ もともと英語は話せたんですか?

つじ 全然話せなかったよ。でもやっぱり人が好きだし、英語ができなくても会話はできるじゃん。「あなたのことが知りたい」とか「私はこれが疑問に思う」とか、それをちゃんと伝えればコミュニケーションはできると思っていて。だから話せないなりにいろんなおしゃべりをした。基本的に「なんとかなる」で生きてるから。あとは度胸と愛嬌。度胸と愛嬌と感謝だけで生きてるよ。

流されるようにCOMMUNEへ

さきこ 半年後にNYから帰国して、その後は何をするか決めていたんですか?

つじ 何も決めてなかった。NYから帰国する時に浮かんだ自分のテーマが「流」の文字。だから帰国して流されるように会いたい人に会いに行っていて、AP時代にバイトしてた粋場に遊びに行ったら「ちょうどCOMMUNE246ができるから、働かない?」って言われて。「流」の文字通り、流れに身を任せようと思って引き受けた。それで「GARTEN」に来たのがオープンする前日(笑)。何が何だかよくわからないところからスタートしたけど、お店ひとつをほぼ任せてもらえるっていう未経験のことにチャレンジさせてもらえるチャンスってなかなかない。だから飲食の経験もほとんどない私に声を掛けてもらえたことにすごく感謝してる。

さきこ これまでとはまったく違う仕事ですよね。やってみていかがですか?

つじ この仕事はいろんな人と会えるのが楽しいし、今までできなかったことができるようになるっていうことが嬉しいかな。例えば前はケータリングをできる余裕がなかったけど今はできるようになったりとかね。

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あとは「与えられたことをどう自分で楽しくできるか」っていうことも大切だよね。人と人が出会うのも、目の前に降ってきたことも必ず何か意味があると思うから、これはどういう意味があるんだろう?って自分で楽しむ。何事も自分で楽しめるようになったらもうけものだよね。だからここ(GARTEN)も未経験だけどやってみてるし、逆に未知のものにワクワクを感じてるよ。

毎日をいかに大切に生きるかが、未来の自分をつくる

さきこ いろんなことを経験されたと思いますが、「これからこうしていきたい」というビジョンはありますか?

つじ 何も考えてない。いろんなことを経験させてもらって一番思うのは、人生何が起こるかわからないってこと。人生予定調和にはいかないってわかってるから、人生計画はあんまり重要視してない。それよりも、”今”を大切にしてるかな。今日の自分が明日に繋がって、その連続が”未来”をカタチづくる。そう考えたら、毎日嘘をつかず、毎日悔いなく、毎日笑顔で生きてくことが大切。毎日嘘がなく必死に向き合って生きてたら、その先にある何かにつながって、結果的に自分に必要なものだったりするし、受け入れられる。もし嘘があって生きてたら、成功につながったとしてもそれは嘘で固められたものだから。

だからNYから帰ってきた時は「流される」っていうのがテーマだったけど、今はもう少し深化して、嘘つかず、素直に、毎日笑顔でやりきる。それだけ。

1日1日をいかに大切に生きるかが未来の自分をつくっていくから、今日できてないのに先なんてないよね。夢を掲げるのはいいことだけど、夢を口走るだけの自分は今何かしてるのか?が先。まずは足元を見ることが大事だよね。

さきこ つじしゃん・・・・(感動して号泣)。弟子入りさせてください!!!!

つじ まずは足元を見ろ!

さきこ はい!!!!


【レディへの格言】

・自分の人生に美意識を持とう。それが凛とした生き方につながる。

・嘘のない自分で毎日ベストを尽くし、1日1日を大切に生きよう。



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