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自由大学READY STUDY GO

緑が綺麗な庭をスクリーンに静寂のBGMで、カフェインの興奮。

ここ数ヶ月、月に1度はお茶会に行くようになった。正直、作法も教養もぜんぜん無いのだけれど、美味しいお茶とお菓子をいただいて、みんなでおしゃべりするのが楽しい。普段ノイズに囲まれているので、お湯を注ぐ音が聞こえてくる時間が心地よい。

作法の理由など、裏側に隠れていることを知るとめちゃくちゃおもしろい。そして、作法を少し自分に取り入れるとさらに楽しくなる。お菓子の味も、お茶の味も変わらないはずだけど、楽しさが増す。サッカーでオフサイドとかルールがわかるようになると、さらに楽しめるようなもんなのかも。ユニフォームに着替えて、着物に袖を通す。すると、さらにその空間に心から染まれて心地よい。

カフェで友達と話すときは次から次へと言葉を発しているが、茶室では言葉を選ぶ自分に気づいた。静寂が音を発することを際立たせるので、一言一言の重みが増す。「武士に二言はない」という言葉があるが、カフェの文化圏ではなく日本でこの言葉が生まれた理由が少しわかった気がした。普段、業務で使う説明的な分野の言葉ばかりに触れているので、もの、こと、こころを表すのためにどんな言葉がふさわしいか自分と言葉と向き合う時間は貴重だと感じた。

また、言葉だけではなく空間によるコミュニケーションがあることもおもしろい。どんな掛け軸をかけるか、どんな花をどう生けるか、どんな器を使うか。色、形は?亭主がどんな空間を設けているかで、客人とのコミュニケーションは始まっているとも言える。空間が違えば同じ言葉でも意味が変わってくる。端的なわかりやすさが追求された現代において學ぶことはとても大きい。

茶道は、堅苦しいイメージで関わりにくい。手段が目的化した極みだからこそ、それが尊いのだと個人的には捉えている。お茶会は、場とコミュニケーションという点でとても興味深い。自分も何か会を催してみよう。

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