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【自由大学マガジン vol.146】私の自由感|飯野登起子

メールマガジンコラム FREE from FREEDOM!

 

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隔週で発行しているメールマガジン「自由大学マガジン」の人気のコラム、FREE from FREEDOM!そのバックナンバーをお届けします。


人はお母さんのお腹の中ですくすく育ち、出産の瞬間に今までとは別世界に生まれ出でて自由になります。そしてその瞬間から本当の自由になるために母子共に成長が始まります。1秒1秒、母は子供との繋がりや絆が深まる一方で、1秒1秒、子供は独立準備をしていきます。

人生において、人それぞれ、自由だと感じる瞬間は異なります。
私は子供達が小さな頃には、当時主人の家族と3所帯同居をしていていたのもあって、まず実家に帰れる日、家の門を出た途端に「自由」を感じ、実家の母に息子達を見ていてもらい、数時間でもバイクで鎌倉に出かけ、好きな風景を1人で見れた時に幸せな感謝の「自由」を感じました。
最近では1人、ニューヨークへ出かけ、ブルックリンの親友宅から出て、知らない国で1人地下鉄乗ってマンハッタンに向かう瞬間に「自由」を感じました。
この2例は私のとても具体的な自由感ですね。

それでは抽象的な自由とは・・・それは個性だと思います。
わたくしは大学時に美大でグラフィックデザインを学びましたが、卒業制作ではグラフィックデザインとは、かなりかけ離れた作品を製作発表しました。
8畳分の木製パネルを自分で作り、そのパネルに水彩紙を水張りし、水彩絵の具を使って大作の風景をイメージした抽象画を描きました。グラフィックデザイナーの卵としては異色の自由感だったと思います。
その後に結婚、3人の子供に恵まれてグラフィックデザイナーの先生のアシスタントから専業お母さんを経て、現在は紙の上に絵を描くようにお皿の上に素材や食材を魅せる、盛り付けデザイナーという仕事をしています。仕事上、様々な規制はありますが、その決められた中で、自分らしいデザインが出来て、お相手にも喜んでいただけた時に幸せな達成感の「自由」を感じる事が出来ます。
半世紀、無事に生きて来れた中、これからも、いろいろな形の自由を感じられるよう努めたいですね。

[text:飯野登起子]
おうちパーティー学・おいしい盛り付け学 教授

[自由大学マガジン vol.146 2015/10/28]



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