ブログ

踏み出す自由 

有山百恵 /おうちパーティー学 キュレーター

tumblr_inline_n8hh7s3RoF1syacel

私が、自由大学と出会って約1年が経った。仕事が忙しいことを理由に何もできない自分にモヤモヤしていた。Twitterで見た、ふとしたツイートを辿って、自由大学を見つけた。平日の夜に5回参加出来る確信もないまま、半ば勢いでひとつの講義を申し込んだ。

「おうちパーティー学」講義の名前に惹かれたのと、もともと食べることが好きで、どんなことを学ぶのか、どんな人が集まるのかに単純に興味があった。今考えると、数ある講義の中でこの講義に出会えたのはとてもラッキーだったと思う。

講義が始まると毎回驚きの連続だった。教授はもちろん、同じ講義を受講した仲間は生活環境の異なる人ばかり、自分では思いもつかないような視点が毎回刺激的だった。英会話教室やカルチャー教室とは違い、私の感覚だと学ぶが6割、残りの4割が人の意見を聞き、そこから考えることが多かった。勢いで申し込んだ私には、ただ一方的に学ぶのではなく、教授以外からも学ぶことがあるという講義が新鮮に映ったのだと思う。

講義も終盤に差し掛かったとき、ふと思った。講義に夢中になったが故に、仕事を切り上げる努力もしてこうして毎回講義に参加できている、もっと調べたいと思ったことは早起きをして時間を有効に使うようにもなった、食に関しての自分のアイデアをまとめて発表している、何もできないとモヤモヤしていた頃の自分とは明らかに違う気がした。

その後も、食のワークショップに参加したり、別講義を受講したり、合同同窓会企画などを経て現在は、おうちパーティー学のキュレーターをしている。自分が衝撃を受けた講義をもっと面白く、もっと驚きのあるものにするにはどうすればいいのか、日々考えている。

私は何かを見つける感覚がもの凄く鋭いわけでもないし、料理がもの凄く上手なわけでもない。ただ、美味しいものを食べたり、飲んだりする空間をつくるのは好きだし、楽しい。人が笑顔になると、料理の美味しさも増す気がする。自分が楽しいと思えるものを人に伝える、こんな想いを持って更にもう一歩、踏み出していこうと思う。

 

【text:有山百恵 /おうちパーティー学 キュレーター】

自由大学の講義を受講したことがきっかけで、食空間の魅力に目覚める。ワークショップや受講生同士のコラボイベントを企画し、現在は会社員とキュレーターの二足のわらじで活動中。



関連するブログ