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自分の選択に自覚的であること

海野千尋/生き方デザイン学キュレーター

「自分はどうやって生きていこうか」
働くということを強烈に意識し始めた頃から、自分の編集ノートにそんな漠然とした疑問が透けてみえる記述が増えていました。その時自分が興味のある物・事・人・場所・考え方などと自分の心境とが混ざり合って共にクリッピングされた「編集ノート」と自身で呼んでいるものを、高校の時から書き始めてもう12冊目・16年目になります。
「1年後に持っていたい能力」とか「3年後はどうなっている」とか「10年後にあってほしい姿」とか、今後の自分においてなるべく具体的な指針が欲しかったのでしょう、そんなページが短い期間で何度も現れていました。でも問いかける年月が遠ければ遠いほど答えの部分は「   」。空欄だらけでした。

「働くことは生きること」だとずいぶん昔から考えていました。だから、働くことが充実していると生きることそのものが充実するのだと信じていました。一度そのつながりを自分から破壊するような働き方をして、信じていた軸が崩れ落ちるようなこともあったのですが、今改めて、原点であるその言葉に立ち戻ってきたような気がしています。

人によって「働くこと」に求めることは違います。多分人それぞれ思い描く答えがあり、そのどれもが正しいのだと思います。でも私は、私が生きていることに直結していると気持ちいいのだ、とわかりました。だから、私の自分自身に対する問いである「どうやって生きていこう」は「どうやって働いていこう」にリンクしています。リンクしていることに自覚的だからこそ、その場所や働き方・生き方を選択していることにも自覚的でいたいです。

今の生き方は自分で選択しているのだ、ということを自分の頭にインストールしてからは、いつの間にか編集ノートにはそのような問いが無くなってきました。最近は、働くことは生きることだと意識すればするほど、「働くこと」と「暮らすこと」が私の中でどんどん近づいてきているような感触や発見がありました。

皆さんはこれからどうやって生きていきますか?その生き方を自分で選択するかどうかも含めて、私たちは自由なのだと思います。

【text:海野千尋/生き方デザイン学キュレーター】
生き方デザイン学卒業生。受講をきっかけにNPO法人ArrowArrowのスタッフとなり、現在は編集・ライターの仕事との2つの軸で働いている。



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