ライフスタイルデザイナー・アートディレクター・ミュージシャンからなる女の子UNIT『ウニット』。アメーバのように変幻自在にカタチを変化させながら活動する彼女たちの最新プロジェクトをチェック!
アメーバワークスタイルから誕生したウニットのMy Way
取材・構成:岩井謙介
写真:岡島悦代
「アメーバワークスタイル」を受講して
自由大学「アメーバワークスタイル」で初めて出会った3人。それぞれが働くことについて、「会社の仕事での評価=自分の評価」や「仕事=雇われて働くこと=やらなきゃいけないこと」という仕事観への疑問やモヤモヤを持っていたのだが、それらを打開するひとつの【きっかけ】にしたいという想いで参加を決める。「アメーバワークスタイル」は、変幻自在な働きかたをしているゲストスピーカーを招き、ディスカッションしていく講義スタイル。 「ゲストスピーカーは面白い方々ばかりだったけど、そのなかでもいちばんインスピレーションを受けたのは、黒崎(輝男)さん」と声を揃える3人。 「常識にとらわれることなく、自分の生きかたを貫くそんな姿にインスピレーションを受けた」と彼女たちは語る。
「アメーバワークスタイル」の講義を卒業した彼女たちの口からは、「今まで自分があまり関わることのなかった職種の人たちとつながることができ、視点が広がった」「仕事に対しても堅苦しく考えるのではなく、働きかたも生きかたも常識にとらわれることなく、自由に自分らしく臨機応変に変えていければいいのかな」という言葉が出てきた。 彼女たちの『〜すべき』というしがらみが取れた1ヶ月だった。
ウニット結成のきっかけ
自由大学学長の和泉里佳さんが「アメーバワークスタイル」受講中の3人に声をかけたことがきっかけ。和泉さんは、会社やフリーで働きながらみんなでプロジェクト的に仕事をするチームが自由大学から生まれたらいいな、という野望を温めていたらしいが、彼女たちの存在がそれにピッタリ合ったようだ。かわいいし。そしてウニットは、「アメーバワークスタイル」の受講を踏まえ、本業とは別で個々人のスキルを持ち寄り、プロジェクト単位で活動する彼女たちの【実践編アメーバワークスタイルの第一歩】となった。
ウニットの名前の由来
Uni(ひとりひとりで活動しながら、チームにも組み合わさって)自由自在に広がる
●自由大学からつながった、ということでuni(versity)
●海を漂う生物のウニ
●編む⇒ニット
これらをかけあわせて【ウニット】をアメーバワークスタイルの同期だった受講生が名前をつけた。
世田谷パン祭りプロジェクト
ウニット結成後、世田谷パン祭りのときに「何かカタチに残るモノ」を残そう、という「アメーバワークスタイル」キュレーター岡島さんの提案によって、 結成からわずか1ヶ月でプロジェクトがスタート。リーダーの垂井さんを中心にプロジェクトを進めていく。世田谷パン祭りに関連する商品をつくりたいという構想のもと、『ピクニック』というイメージ、そしてパン祭りで購入した商品を『持ち運ぶためのモノ』という方向性をチョイス。 パン祭りのメインである【バスケット風のパンを入れるバッグ】とパンに合う【ワインボトルを覆うような持ち運び用バッグ】というかたちでプロダクトが具体化されていった。立体デザイナーの田村さんがプロトタイプをつくり、くわはらさんがイラストをつくり、3人で完成に仕上げていく。また、全体のブランド名は『運ぶモノ』という言葉にかけて【HACOB】となった。ワインボトルバッグにはキャラクターのロバもあしらわれている。
これからの活動について
今回誕生した【HACOB】ブランドを今後さらに展開していけたら、と考えている彼女たち。活動スタイルとしては、個人でも活動をしつつチームでも活動するというスタンス。プロジェクトに応じて、メンバーの得意なところを上手く活かすためにメンバーを増やしたり厳選したり、とウニット自体も変幻自在に変わっていくのも面白いかもしれない。このウニットには、「アメーバワークスタイル」で身につけたワークスタンスがしっかりと受け継がれていた。
ウニット
垂井美穂
広告プロダクションのアートディレクターとして企画制作に携わる。ウニットのリーダーとしてクライアントとの調整、プロジェクトの方向性を取りまとめる。グラフィック担当も兼務。
田村ゆきこ
アパレルメーカーでパタンナーとしてProductの型をつくる。ウニットでも立体デザイン担当として、本業のスキルを存分に発揮する。
くわはらすみえ
フリーランスとしてWebデザイン制作やイラスト制作を行なう。またバンド活動PiPPiを通して自主レーベルの運営も経験。イラスト&Webデザイン担当。