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ノートから広がる世界  岩井謙介さんのMy Way

岩井謙介/DIY実験室キュレーター

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自由大学でいくつもの講義を受講し、現在では「DIY実験室」のキュレーターも務めている岩井謙介さん。もともと自由大学を知ったのは、「大人・学び」と検索したことが始まりでした。これをきっかけに、「クリエイティブ都市学-Stockholm」「アメーバワークスタイル」を受講。さらに、自由大学祭2012の副委員長を務めるなど、アメーバ的に挑戦しています。そんな岩井さんに学びの本質と「ノート術」についてうかがいました。

ノートから広がる世界 岩井謙介さんのMy Way

取材・構成:中馬千絵
写真:湯川香奈美


学び=興味のあることを自ら深く知ろうとする姿勢

岩井 初めて受講した「クリエイティブ都市学-Stockholm」でもっとも印象深かったのは、講義の一環としてスウェーデン大使館で行なわれた「Sweden Day in Tokyo 2012」に携わったこと。イベントのサポートを通じて、普段ならば決して知り合うことのできない、現地で活躍するキュレーターやデザイナーの話を直接聞き、「クリエイティブな都市の要素とは?」について考えを深めました。この問いを考えながら、さまざまな視点を持って普段の生活をしていくこと、つまり、常にさまざまな視点を持ってモノごとに対して本質を探求する姿勢こそが最大の「学び」だと思いました。北欧デザインの多くは自然のなかからインスパイアを受けているんだそうです。だから主張しすぎることなく生活にスッと溶け込んで、気負いなく毎日使えるところが魅力。シンプルながら機能性も兼ね備えている。「ネームバリューや外見だけにごまかされず、実際のプロダクトをつくる姿勢や本質を考えてほしい」という、スウェーデン大使館のルイーズさんの言葉で気づいたのですが、僕の「学び」の姿勢と「北欧デザイン」には意外な共通項があったのです。だから自然と「北欧」に惹かれていったのでしょうね。モノごとの考えかたに対してさまざまな視点を持つことができ、自分のキャパシティの広がりを感じたので、翌月には「アメーバワークスタイル」を受講しました。

アメーバワークスタイルを目指して

岩井 「アメーバワークスタイル」でいちばん感銘を受けたのは、ゲストスピーカーとして来てくれた新小田裕二さんの話。新小田さんは大企業に勤めながらさまざまなコミュニティーに携わり、そこでの学び、気づき、人との出会いを本業にフィードバックしている。まさに今後、自分が進みたいと思い描いているライフスタイルを実践していました。僕は社会人2年目なのですが、モノごとの表面だけにとらわれず、本質やコンテキストを意識してさまざまなコミュニティーに関わり、「何か」を常にやっている人になりたい、と考えるようになりました。

2つの講義を経て、興味はさらに広がり、2012年12月には「DIY実験室」の集中講義を受講し、さっそく自らのDIYメディアを立ち上げました。さらに今後は、「ニューメディアラボ」、ZINEなど、「自らが発信する、仕掛けていく」ことを学んでいきたいと思っています。自由大学に通い始めてまだ1年足らずですが、自らの手で信じる道を切り開いていきたい。その道は1本ではなく、ひとつの事柄から何本も派生しているようなイメージ。2013年はどの道をどのように歩いているのか自分でも楽しみです。

 

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思考をまとめる181ノート

「アメーバワークスタイル」受講中に話題となり、議事録係としても活躍した岩井さん。誰もが「すごい!」と驚くそのノート術は、雑誌の取材を何度も受けるほど。そんな岩井さんにノート術の極意を訊ねました。

Q. ノートを整理するのが好きになったきっかけは?

岩井 整理して書くことが好きなのではなく、単純に字を書くのが好きだったのがきっかけ。暗記をする手段としてもよく書いていました。

Q. いつ頃からノートを見せると人に褒められるようになりましたか?

岩井 中学生くらい。部活動の盛んな学校で試験中も休みがなく、授業中いかに効率よく覚えられるかが重要でした。先生の特徴をつかみ、ポイントがすぐにわかるノートづくりを心がけるようになりましたね。

Q. PCやモバイルが発達するなか、ノートに書く魅力ってなんですか?

岩井 字を書くことは僕にとって「描く」ことです。考えてみると、絵と同じで、字や文章もまったく同じに描くことは不可能ですよね。文字を描いた分だけ気持ちがこめられるし、描いたときの想いや記憶って、あとになっても字を見たときに思い出せるんです。

Q. 最後にノート術のポイントをお願いします!

岩井 話している内容の本質である「コンテキストを読み取り」、話を「関連付け」して「カテゴライズ」することが大切。


岩井謙介
長野県生まれ、東京育ち。IT企業の営業担当。企業のネットワークやシステムのコンサルティングを行なう社会人2年目。自由大学祭2012実行副委員長。世田谷パン祭パン大学の記者。もっぱらの北欧フリークで、毎年夏には北欧への旅に出ている。北欧のモノ・場所・コトの写真やコラムをキュレーションした北欧WEBマガジンScandinavia181を開設。

 



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