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面白がることの探求活動 西村琢さんの未来の仕事 part3

西村琢/未来の仕事教授

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自由大学で「未来の仕事」という講義を持っているSow Experience代表の西村琢さん。西村さんにとって「未来の仕事」とはどのようなものなのでしょうか?興味のあることを仕事にするには、そのベースに学びがある、と西村さんは言います。聞き手は、自由大学学長の和泉里佳さんです。

聞き手:和泉里佳(自由大学学長)
司会:高橋宏文(フリユニラジオ編集長)
写真:水澤充

part1 誘い誘われることの面白さ
part2 得体の知れない「未来の仕事」
part3 仕事のベースは学びにある
part4 仕事のさらなる原点は、面白いと思う「遊び」
part5 人生で大切なもの=面白がること


仕事のベースは学びにある

和泉 教える側の経験をすることで初めて学ぶことも結構多いんじゃないかと思うんですけど、最初、スクーリング・パッドで学ぶ側に入って、今度は自由大学で「未来の仕事」の教授をやることで教えるというかみんなに何かきっかけをあたえるような立場になって、変わったこととかありますか?

西村 何か大きく変わる気がしますね。そもそも伝えるときって、ある程度、言葉にしないといけないじゃないですか。だから、言語化しようという努力は何かとするようになりますね。自分ひとりでやっているときは、自分さえわかればいいじゃないですか。でもやっぱりそれを何かしらの方法で言葉に変換する努力はしている気がしますね。たとえば今、自由大学出版で「未来の仕事」の本をつくる話があるじゃないですか。そこで「未来の仕事とは何か?」ってあらためて考えたんですが、まだ「これである」というものはない。まあ、ファイナルアンサーとして言う必要もないんですが、「とりあえずこれである」の「とりあえず」もまだないんですよね。よくそれで講義をやっているな、という話なんですけど。そこで自分のペテン具合に驚くんです。僕、かなりペテンの癖がある(笑)。

和泉 才能ありますよね(笑)。

西村 なんか盛り上がっていそう、という雰囲気をつくるのは得意なんです。でも実際は何なのかよくわからないんですよね。とりあえず今のところ、講義はそれでいいと思っているんです。講義はまだその場の雰囲気があるので持っていけるんですよね。でも、本にするときは、いよいよ言葉しかないんですよ。

和泉 わかる〜。この雰囲気は文字の世界へは持っていけない。

 

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西村 だから、ここはだいぶ落としこまないといけないですね。ひとつ思ったのは、僕が考える仕事というのは、お金稼ぎの仕事とか具体的にこういう活動をしようということではなく、興味のあることへの学びを継続しようということに極めて近いんです。だから、「キュレーション学」とか「学び」とかへの関心が極めて高くて、学びのエンジンを持つようなイメージなんですよね。

それはふたつあって、まずひとつは、学び続ける環境ですね。自分がどういう対象に対して強烈な関心を持つのか、というのは学びのエンジンになると思うんです。そういうのを持っているのと持っていないのとではかなり違うんじゃないかと思うんですよね。たとえば、高橋さんだったらラジオの放送作家とか編集とか、人ぞれぞれいろいろあると思うんですが、そういうのがあるのとないのとではけっこう違うなと思う。

もうひとつ大事なのは、それを具体的にお金に変えるビジネスモデルだと思うんですね。たぶん今、世の中のビジネスモデルはかなり増えた気がするんです。たとえばすごく単純な話、アフィリエイトで稼げるようになりましたとか、昔はそういうのってなかったじゃないですか。広告で稼げるようになりましたとか、そういうのっていっぱい増えたと思うんです。学びのエンジンは学びとして成立していればよくて、勝手に探求していればいいと思うんですね。おそらく人生はかなり楽しくなると思う。でもさらにこれの一部なり全部なりをお金に変えていって、これだけで生きていったら、それはもういわゆる昔でいうスポーツ選手、芸能人の世界ですよね。

こういうことが個人でもかなりやりやすくなったと思うので、このふたつを意識していけば、自分なりの面白い仕事をつくることができるんじゃないかと。それは、個人事業でもベンチャーでも何でもいいんですが、僕が漠然と言っている「未来の仕事」は、そういうところにエッセンスがあるように感じているんですよね。

和泉 しかもそうなると、小さくても始めることで、また何か新たな学びというかアイデアが降ってきたり教えてもらったりして、そこから拡大していく可能性がありますよね。

西村 思わぬ方向に行くかもしれない。「学びのキュレーション」というのもいいし、サーキュレーションという言葉にも近いのかもしれない。循環ですよね。螺旋階段を上がっていくような感じ。キュレーションというのはいろんなものがあるなかでどれかを選んだりするけど、サーキュレーションはぐるぐる回りながら上に上がっていくようなイメージですね。学びが渦巻いていき、そのなかでお金に変える仕事が少しずつ出てくる。でも、その学びは一貫して継続する。だから、ベースは学びにある、という気がします。


西村琢
Sow Experience代表

2005年に体験ギフトの企画販売を行うソウ・エクスペリエンス株式会社を設立。徐々に本業が軌道に乗りつつある今、仕事旅行なども行っています。好きな言葉は「笑う門には福来る」。いやホント、笑ってると良いこと起きるものです。エネルギー源は一人でも多くの人が前のめりで刺激に満ち溢れた人生を送れる社会にしたいという思いです。
Sow Experience TAK NISHIMURA BLOG twitter: @tak_nishimura

※西村琢さんが自由大学で教授を務める講義「未来の仕事(入門編)」は現在3/18(月)からスタートする16期の申込を受付中。詳しくは自由大学ウェブサイトへGO!

part4 仕事のさらなる原点は、面白いと思う「遊び」

 



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