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自分で決めて行動する自由

TOKYOコーヒーライフ教授 坂尾篤史

FREE from FREEDOM

隔週で発行している「自由大学マガジン」の人気のコラム、FREE from FREEDOM!今回は東京コーヒーライフ 教授の坂尾篤史さんの文章です。


この数年自分に言い聞かせてきたこと。「自分で決めて、それを行動に移す。」

コーヒーに出会ったのは、ワーキングホリデーでオーストラリアに行ったときです。一日の習慣の中にコーヒーがあって、日本とは違うコーヒーの味と文化に驚きました。

日本に帰ってきてカフェで働き始め、コーヒーにのめり込んでコーヒーに触れることは多くなるものの「自分で決める」ということはどんどん少なくなって。お店の考え方や、会社の方向性、毎日の業務に追われる日々。このままで良いのかなって思いながら毎日が過ぎていく。

そんな時期に東日本大震災が起き、ボランティアに参加し、改めて自分の生き方や仕事の仕方と向き合うことが出来た。自分の人生をもっと、もっと大切にしようと思えた。

同じ時代に生きて、関わり合いを持っている奇跡。モノやお金ではなくて、人と人の繋がりを大切にして、いろいろな人と関わり合いを持ちたい。自分のお店が、コーヒーがコミュニケーションの一端を担い、人と人がつながっていく。そんな場所を思いながら東北から帰ってきた。

働いていたカフェを辞めて、自分で資金繰りをして、物件も自分で探す。もちろん使う器具やマシンも、メニューやコンセプトも自分で考える。自分で決めて、それを行動に移す自由を満喫しながら、お店はオープンに向かって行く。

お金と時間のしがらみから抜けだすと、本当に多くの友人が助けてくれたり、気にかけてくれたりする。何かを決めるときはアドバイスをくれて、動き始めた時もかならず協力してくれる。

僕も含め同世代のバリスタはもっと考えるべきだと思う。コーヒーってツールを使って自由に自分らしく生きる事が、人を繋げることになったり、誰かの生活を豊かにできたりするってことを。そうやって繋がることが、日本に新しいコーヒーの文化を根付かせることが出来るってことを。


カテゴリ: ☞ コラム


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