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理想を持たない自由

朝ごはん学 教授 フルタヨウコ

FREE from FREEDOM

隔週で発行している「自由大学マガジン」の人気のコラム、FREE from FREEDOM!
今回は、朝ごはん学教授 フルタヨウコさんです。

私は理想というものを持たないようにしています。

理想に向かって行動をすると、自分でつくりあげた理想より自分にふさわしいものが目の前にあらわれても理想とは違うので、そちらには方向転換できなくなる。理想に向かう途中で自分の気持ちに違和感を感じても、理想に向かうべく我慢をしてしまう。転換ができなくなった時、我慢をした時、そこには自由がなくなっているのです。

理想を持たず、ニュートラルな気持ちで生活をしていると「理想にはまだ届かない」「理想のものには繋がらないからダメだ」というハードルがなくなり、ささいなことにも楽しみが見つけられる、というよさがあります。

「自由大学の朝ごはん学の教授になりませんか?」と打診された時も寝耳に水でしたが、「確かに朝ごはんを抜いたことは生まれてこのかた数回しかないし、料理の仕事をしているし、器を集めるのも好きだし、朝ごはんについて語れるかも。適任だと思ってくださったから打診されたんだ。お受けしてみよう」と躊躇しませんでした。もし「教授」という言葉に対しての理想像を持っていたら、「私はまったく教授としての素質を持っていないので、無理です」と頭ごなしに断っていたかもしれません。断っていたら、私でも朝ごはんに悩んでいる受講者の役に立つことができた!と喜んだり、個性的で素敵な受講者のみなさんにも出会うことができなかったと思うと、、、理想を持たないと何事もポジティブな方向になっていいな、と感じます。

また、理想が叶えられたらその時点がゴールとなり、その先には行けなくなってしまうのではないでしょうか?理想を掲げず目の前にあらわれたことに対して身を流れに任せながらひとつひとつクリアしていくと、どこまででも自由に流れていける。

流されていると目の前に楽しいことがまたひょこひょこあらわれる。理想を持たない、流される=自分の意思がない、ではありません。理想を持たない、流されるということが意思であり、そこに自由があるのです。


カテゴリ: ☞ コラム


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