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みんなのgap year vol.02

FREE from FREEDOM

FREE from FREEDOM

隔週で発行している「自由大学マガジン」の人気のコラム、FREE from FREEDOM!今回は卒業生インタビュー。

自由大学での学びは日常に何かしらの変調をもたらす。いくつもの講義を受けている卒業生の点と点をつなげてみると、gap yearとも言うような、自分の経験を再編成するような時期が浮かび上がってくる。卒業生にとっての自由大学を聞くインタビュー第2回。今回は新井優佑さんに話を聞いた。

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これまで受けたのは、新盆栽学・東北復興学・未来の仕事・DIY実験室・キュレーション学・自分の本をつくる方法。自由大学には生活サイクルを変えたいときに来ています。同じ毎日が続いていると感じたとき、何か新しいことを始めたくなる。そんなとき自由大学は新しいことを始めるハードルを下げてくれるように思うんです。自由大学を使って新しいことを始めて、日常をちょっとステップアップさせるようなイメージですね。

最初に受けた盆栽は、そのときに「借景」のことを学びたいと思っていて。よく考えたら盆栽と借景は違うんだけど、借景の思想は自分の「編集」という仕事と通じるところがあるような気がして気になっていました。盆栽というと「おじいちゃんの趣味」というイメージがあったけど、募集ページで教授の塩津丈洋さんの笑顔を見たら、そんなイメージが覆って。後で聞いたら、塩津さんは自分より年下。年下に教わる機会なんてそんなにないから、それも面白い経験だったと思います。

教授だけじゃなくて、自由大学は互いの年齢が関係ないというのがいい。講義という共通のテーマがあるから普段の仕事のことを話さないで5週間過ぎてしまうことも多いですね。講義の受講を決めるのはインスピレーションだけど、結果的にそこで何を学んだのかというのは集まるメンバーによって変わる。生徒同士から学ぶこともたくさんある。教授よりしゃべっちゃう人もいたりして、面白い人との出会いがあります。

自由大学に通い始めて2年。いくつも受けているうちに、自分も講義をつくりたくなってキュレーション学を受けたり、自由大学祭のzineの制作に関わったりもしてきました。直近で受けたのは「自分の本をつくる方法」。今年は本を出版するのが目標。自分の本をつくる方法は、教授の深井次郎さんが卒業生が互いの出版を応援しあうコミュニティづくりに取り組んでいるというのも受けた動機だった。卒業後は、家から遠い場所にわざわざ事務所を借りたりして自分を追い込んでるところ。そろそろインタビューをしたり、原稿づくりにも取り組んでいくつもりです。
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彼は意識してきたわけではないけれど、少しずつ小さな新しい一歩を積み重ねてきた。そして自分が登りたい大きな山を見つけた。自分を追い込んでいると言ったときの苦笑いの顔がなんだかとても嬉しそうなのが印象的だった。

[自由大学マガジン vol.102 2014/2/19]


カテゴリ: ☞ コラム


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