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隔週で発行している「自由大学マガジン」の人気のコラム、FREE from FREEDOM!そのバックナンバーをお届けします。


月はもともと地球の一部。そのことを知ったのは、「星空コンシェルジュ入門」のキュレーターをつとめ始めてからでした。約45億年前、地球に火星と同じぐらいの大きさの隕石が衝突してできたのが月だそうです。

月がなければ、地球に生命は誕生しませんでした。月の引力で、海に満ち引きが起き、生命の誕生の元となるRNAが生まれました。また、四季があるのも月のおかげです。ほかにも地球はたくさんの月の恩恵を受けているということを知りました。

世界中に月に関するたくさんの神話があるように、月の起源なんて知る前から私たちは月を特別な存在だと考えてきました。

西洋占星術の世界では、月は内面の自分を現す存在です。ちなみに表の自分を現すのが太陽。占星術が形成された当時は、月の起源は解明されていなかったはずなのに、月が自分の裏側を現すとされたのは、興味深いです。占星術も天文学も古くは同じ学問。現在は別々の学問になり、占いで使う星の運行は実際にはずれていたりしますが、不思議な一致があるのも当然なのかもしれません。

星空コンシェルジュの授業で、望遠鏡で月を見てから、その魅力にひきこまれ、いろいろ調べているうちに、同じくキュレーターをしている「自分軸をつくる占い」で得た学びと繋がりました。理系とか文系とか、ジャンルなんて関係なく、自分が面白いと思ったことを深堀していくことが、学びなんだと思います。

ところで、月の影響として欠かせないのが暦。旧暦は月の満ち欠けをもとにつくられていますが、今年は171年ぶりに「後の十三夜」というのがあるそうです。旧暦で生じる暦のずれを調整するために入る閏(うるう)月。今年は旧暦では9月が2回あるため、十三夜が2回あり、後の方の十三夜を「後の十三夜」と言うそうです。日にちは11月5日。先には皆既月食もあり、今年の秋は月を愉しむイベントがもりだくさん。残り1回のお月見は、感謝の思いを込めて月を見上げてみるのもいいですね。

text: 小酒ちひろ(クリエイティブチーム)

[自由大学マガジン vol.119 2014/10/15]



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