講義レポート

動画は幸せなつながりを生み出すもの

「伝わる動画学」講義レポート

動画と言えば、楽しそうな印象と裏腹に、本格的な機材や技術が必要だと思いがちですが、今ではスマホ一つで、撮影だけでなく映像加工から動画サイトへのアップロードまで全て出来ます。しかもそれぞれの行程において、難しい操作がほとんど必要ありません。「伝わる動画学」の講義ページを見ると、メインビジュアルの写真で、女性がビデオではなくスマホを構えています。私はまず、動画学なのにビデオカメラが不要なことが驚きでした。

動画作りは意外と簡単

さてそんな「伝わる動画学」ですが、講師の家子史穂さんも、キュレーターの鈴木収春さんもとっても気さくな方で、講義は終始アットホームな雰囲気でした。概要は、前半では最近の動画のジャンルや傾向など、実例を踏まえた解説があり、後半では自身で実際に一本作品を作って皆で共有、フィードバックをもらうというものでした。

同期の参加者は年齢や職業もバラバラ。その分、感性や感じ方にもそれぞれの個性がよく表れていて、同じ場所で一緒に動画の可能性について考えることが出来たのはとても面白かったです。

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そして、いよいよメインの動画作り。動画を「作る」基本テクニックは、機材の技術発達もあり、習ってしまえば意外と簡単。だからこそ動画サイトでも山ほど動画が掲載されているのだと思います。

「作る」と「伝わる」のギャップを埋める方法

ただその動画が思惑通りに「人の心に残る」か、さらには「人を動かす」力があるかどうか、これはまた別問題です。そもそもこれだけ大量の動画数の中では、自分の動画を見てもらうことすら難しい。 その「作る」と「伝わる」のギャップを埋める方法を身近な考え方で教えてくれることが、この「伝わる動画学」の最大の魅力でもあると思います。

では、その方法とは何でしょう? それは、私の解釈では「構成」と「演出」を工夫することでした。「構成」は、まるで一つの物語のようなもの。メッセージを伝える上で、はじまりがあって、盛り上がりがあって、おわりがある。それがシンプルで明確なほど、人の心に余韻が残る。それを家子さんは料理にたとえて分かりやすく教えてくれます。

学ぶと映像の見方が一変する

一方の「演出」は、効果的にメッセージを伝える上で、どんな画面を作るかという技術です。講義中に紹介された動画を見ていると、今まで何気なく見ていた画面がすごく良く考えて作られていたことがわかります。

カメラの位置、角度、配置、撮り方、配色、背景、テキストの挿入の仕方、効果の使い方など、一つ一つの用いられ方に意図がある。これらをバランス良く動画に取り入れる秘訣を、実例を交えながら学びました。下記は、私が講義内で作った動画です。スマホだけで撮影・編集しています。

動画はまだまだ未成熟な分野ですが、今後ますますグローバル化が進み、またインターネットもインフラとしてより身近になる中で、確実に需要が高まってくる表現手段だと思います。そんな中で家子さんが最後に話された、「動画は同じ想いを持つ人との幸せなつながりを生み出すもの。」という締めくくりがとても印象的でした。私もこれから、そんな「幸せなつながり」が生まれるような素敵な動画を作っていきたいです。

皆さんもぜひ、今が旬の「伝わる動画学」に参加されてはいかがでしょうか。

 

text : 2期受講生 御門 文さん



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