昔から写真が好きで、８年前に一眼レフを買って愛用していたのですが、ここ数年はスマホで撮ることが多くなっていました。「自分が本当に撮りたいものってなんだろう」と久しぶりに立ち止まって考えてみたくなって、この講義を受講しました。

　クラスを通じて感じたことは、感性の違い、撮る写真の違い、それは一人ひとりの持つ個性で、そこにいい悪いはない、ということでした。講義では、なぜ写真を撮るのか、自分がいいと思う写真、講義中に撮影した写真をなぜ選んだのかetc…様々な形で、自分の感性を“言語化”していきました。自分が何を撮りたいのか、講義期間中に時間を見つけては写真を撮っていくなかで、あーでもない、こーでもないと、もやもやと考えて(笑)、私はストレートに自分が「好き」とか「キレイ」と思った瞬間にシャッターを切っていることに気がつきました。言葉にすると簡単ですが、気がついたときは“はっ！”として、とてもスッキリしたのを覚えています。そして、他の人が写真を撮る時には自分とは違う感性があること、例えば、ストーリーのある写真を撮りたい人もいれば、楽しい瞬間を切り取りたい人もいたりと、それぞれの個性を知ることで、改めて“ストレートに好きな瞬間を切り取りたい”ということが自分の個性だと認識することができました。

　もうひとつ、今までは自分の写真を「撮りたいと思ったものがストレートに写っていて、あまり面白みがないな・・・」と思っていたのですが、先生から「思ったものを思った通りに撮れることも、１つの個性」といったフィードバックをもらい、自分が撮りたいものと撮れる写真が一致していることに初めて気がつきました。そして、改めて自分の写真が好きになりました。

　クラスが終わって、私は日常のふとした瞬間の「シャッターを押したくなる瞬間」に、前よりも目が向くようになりました。春から夏に向けて植物が芽吹いていくこの季節、これからもたくさんの自分の感性に向き合って、写真に残していきたいと思っています。

（text & phot by 第1期卒業生　Ayumi Nishizawa）