自分が本当にわくわくする旅を創ってしまったら、きっと出かけずにはいられない。第4期卒業生の渡辺左和子さんがこの秋、講義で創った旅に出かけ、そのレポートを届けてくれました。非日常を楽しむだけだった旅から仕事に繋がる旅へー。
——
非日常を楽しむだけの旅のスタイルを変えたかった
今までは、仕事とプライベートのバランスをとりながら年一度の海外旅行を楽しんでおり、その目的は趣味であるダイビングをメインに各国のリゾートで潜ったり、弾丸でインドに行ってみたりと慌ただしい日常から一度離れてリセットするような旅のスタイルでした。
勿論その後の仕事の活力や良い思い出にはなりましたが、社会人生活を積み重ねていく中で自己の成長や新しい人との繋がりを持ちたい、他の人の旅スタイルも知りたい…とモヤモヤしている時に、「じぶんスタイル世界旅行」という講義の存在を知りました。
魅力を感じていたことが、仕事に活かせる旅になる
アットホームな雰囲気の講義で繰り広げられたアイデアやアドバイスは、自分では気付けなかった部分でした。私は化粧品メーカーでデザインの仕事をしており、以前から北欧デザインの色彩やインテリア、温もりのある素材に魅力を感じていました。
そこで「北欧デザインと向き合う」をマイテーマに挙げ、サブテーマを「①社会×デザイン」「②生活×デザイン」「③環境×デザイン」と3つの切り口から北欧デザインのルーツを辿り、アウトプットとして今後のクリエイティブ資料に充てるスクラップブックの作製を設定しました。フィンランドでは年一度ヘルシンキデザインウィークが開催されており、その期間に滞在することで、付加価値のあるよりオリジナリティーのある旅のプランになった気がします。
「いつか」と思っていた北欧は「次の旅」に変わった
講義で創ったフィンランド~エストニア~スウェーデン11日間の旅へ今年の秋に実際に行ってきました。現地のデザインウィークに合わせて日程を組んだため、街中に点在しているアート作品もたくさん鑑賞できました。また、食器工場やショップ巡り、仕事で活かせそうなパッケージやグラフィックの資料収集、現地の人が行く本屋さんやスーパー・ドラッグストアー、公共施設やディスプレイの視察なども。
ポスター1つから北欧カラーが溢れていて、それがデザインとして街になじんでおり、歩いているだけで常に刺激と発見がありました。現地のクリエーターさんとコミュニケーションを図る場面もあり、旅の先々で出会った人の温かさや繋がりも印象に残っています。帰国後、北欧で撮ってきた写真やパッケージ等は仕事や仕事以外のデザイン活動準備にも活かせており、幅が広がっているのを感じています。
自分が創る、もっと自由な旅へ―。
新しい旅のスタイルを見つけ、好きなものが旅と関連し、その先に繋がる、とても有意義な時間でした。
(text & photo:「じぶんスタイル世界旅行」第4期卒業生 渡辺左和子さん )