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ツカ(塚越暁)|FLY_012

新・原っぱ大学のFieldWorkとHomeWork

ツカ(塚越暁|ガクチョー)子ども原っぱ大学の主宰。WEBマガジン「greenz.jp」プロデューサー。自由大学では「キュレーション学(初級)」「キュレーション学(中級)」を受講。「ツカさん」「ツカちゃん」の愛称で慕われる兄貴分。多くの人から「何をして食べているの?」という疑問を抱かれている。そんなツカちゃんが仕事を語ります。


 

Q.自由大学を知った経緯(いきさつ)は?

「ソーシャルデザイン学」のゲストになった時ですね。Facebookに投稿したら、「すごい!」っていう反響が大きくて驚きました。その後、「キュレーション学(初級)」と中級を受講しました。

Q.自由大学で得たものは?

仲間ですね。マイプロジェクトとして取り組んでいる「子ども原っぱ大学」でコラボレーションしたHandiHouse Projectの坂田裕貴さんの奥さん・くみちゃんと知り合ったのも自由大学。子ども原っぱ大学の初期を盛り上げてくれたメンバーの多くも自由大学で知り合いました。

Q.ところで子ども原っぱ大学って何ですか?

大人と子どもがフラットに、思いっきり遊ぶプロジェクトです。それも、ワークショップではなく。本来、子どもは好き勝手に遊ぶので、大人から教わってきた「これはやっちゃダメ」とか「怒られるかな?」とか、変な構えを一つずつ外すシーンを大事にしています。といっても、もう常連がいるので、最初から外れているんですよ。

Q.はじめた理由は?

ベースには、自分がそれを好きだ、という気持ちがあります。世の中に、ぼくが大事にしている価値を届けたい。子どもって物を受け取らなくても生きていけるんですね。だから、子どもに何かを差し出すんじゃなくて、カッコイイ大人の背中を見せる。素で遊ぶ大人と一緒に子どもも楽しむ。そんな空間、その瞬間にこそ価値があって、実践しています。

大人と子どもが気負わないでいられる場って実は少ないんですよ。だから、今後はそんな場を家庭の日常に広げていく活動をしていきたいですね。

Q.日常に広げる、というのは?

今までの子ども原っぱ大学は「イベント」形式でした。イベントに来れば親子で楽しめる。でもそこは日常とは離れた特別な場所、時間。ただ、本当は僕らが提供していることってどこでも、誰でも、ちょっとしたアイディアと感性があれば簡単にできることだと思っています。そんな感性を日常に、自分たちの暮らしに取り入れる親子が増えたら楽しいなと思って。そんなわけで、1年間、365日で親子で遊ぶ「大学」をこの2月から始めます。

Q.ちょっとわかりません(笑)もう少し具体的に教えてください。

わっはっは。大学と言っても、あくまで「遊び」がキーワード。形に囚われない遊びが家庭に広がることを目標としているので、校舎はありません。各家庭で遊びに取り組んでもらう「homework」と、実際にフィールドに集って、たき火をしたり、土や水で遊んだりして感覚を開いてもらう「fieldwork」の2つの形を交互に取り入れながら、親子が思いっきり遊ぶ日常を作っていこうと思っています。

非常に実験的な取り組みなので、まずは参加者の皆さんと手探りで作っていこうと思っています。第0期は2月下旬からスタート。現在参加者募集中です。詳しくは「原っぱ大学」のホームページを見てください。あ、そうそう。このタイミングで正式名称から「子ども」をとって、「原っぱ大学」に変えます。もともと「子ども」は省略されることが多かったのと、親子の大学ということで、もう「子ども」にこだわらなくてもいいかなと思って。

Q.「原っぱ大学」へのリニューアル、楽しみですね。ちなみに、他のお仕事は何をしていますか?

今はフリーで、greenz.jpのプロデューサーをしています。退職した当時はいろんな仕事を受けていたのですが、1度に自分が全力を尽くせる仕事のキャパを実感しました。せいぜい4つだなと。ぼくには今、新しい原っぱ大学の準備、原っぱ大学を軸としたコラボレーション、そしてgreenz.jpがある。仕事を絞った今は、新しい原っぱ大学を形にする勝負の時期です。

Q.力が入りますね。

きっと、すんなり受け入れてくれる家庭は多いと思うんです。でも、ぼくが本当に価値を届けたいのはそのもう一歩先。「良い、っていうのはわかるんだけどさぁ…」と思ってしまいがちな人たちです。なぜか腰が重くて、自分たちで暮らしをクリエイトする楽しみを体験できずに来た家庭に、その楽しさを届けることがミッションです。

(インタビュー: #新井優佑

【取材後記】ぼくは実のところ、彼が子ども原っぱ大学を立ち上げる瞬間から見てきたけれど、今、リニューアルするタイミングだったことは知りませんでした。着々と準備が進んでいる様子を聞けて、正直に嬉しい。原っぱ大学は、本当に自由大学で知り合った仲間に支えられているよね。でも、それはキミの魅力に心が動いて集まった大人たち。仲間も仲間で、ツカちゃんから刺激を受けている。ぼくも負けていられませんな。

【関連サイト】
子ども原っぱ大学


 

FLY(フライ)は、自由大学の卒業生が登場するインタビューコーナー。自由大学に通い、新しく見つけた自分の姿。卒業して、踏み出した一歩は小さくても確かな手応えをもって、新しい日常の扉を押し広げます。卒業生&受講生が体験した、自分らしい転換期の話をお届けします。



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