講義レポート

こんにちは。サポーターの岡部です。
第2回目は、写真家の中川太郎さんをゲスト講師に招いての「旅学」。
中川氏は世界20カ国以上を旅し、出会った人々、彼らを通しての日常の風景をフィルムに記録。今回、その一つである北インドの記録を通して、ありのままの’生きる’姿を共有し、「なぜ人は日常を離れ旅に身をおくのか?」をディスカッションする形で行われました。


中川さんは各地に数ヶ月滞在し、生活を共にするという。生活、風習、食事など各地の文化を肌で感じ、尊重する。‘郷に入っては郷に従え’というのが彼の旅のスタンス
中川さんの写真は、コミュニティーに入り込み、生活を共にしたからこそ撮れる人々の普段の表情や、心の繋がりが生み出す寛いだ表情がとても印象的でした。中川さんが愛おしく思い出すように一つ一つの写真、出会った人々とのエピソードを語っていく。
まるでひとつの物語か映画を見ているようにストーリーがあり、静止画だからこそ、そこに各々が想像しながらリンクしていくことができる。自分も旅をしているようでワクワクしました。
クンブメーラ(インド中から数千万人のサドゥや巡礼者が訪れるという世界最大のヒンドゥー教の祭)の写真は、その熱気やエネルギーが伝わってきて、圧倒的。今にも動き出しそうな旅の記録。

人はなぜ旅に出るのか?それは個々で求めるものや方法は違うけれど、自分を開放するためであったり、未知への探究心であったり、人との出会いであったり…。自分が所属している社会の枠から出ることは、自分がただ「生きている」ことを純粋に堪能できるのかも。
「旅」という言葉はほんとに広義で、旅行をすることももちろんその一つだけど、その過程で、今まで自分が意識していなかった視点や価値観と出会うこと、それを実際に自分の目で見たり、感じたりすることで、自分の中に新しい価値観を養うことができる。場所や環境や手段はなんであれ。それが「旅」の醍醐味なんじゃないかと講義を通して感じました。
「旅をしたい」という感覚はまさにタイミングであり、まだ知らないたくさんの物事や人との繋がりとなっていく。
出会うべき人とはまた出会うし、一期一会であっても、自分にとって転機となる出会いもある。それは文化、人種という垣根を超える。改めて世界は広くボーダレスだと感じた。そして私たちは未知と出会えるチャンスに恵まれている。今すぐ旅に出たい!そう思いました。
次回7/15(金)は旅に学ぶ’共生’をテーマに、旅人を魅了し続ける雑誌TRANSIT編集長の加藤直徳さんをゲストに迎えます!旅から得たメッセージを人々に伝えるその秘訣を学びましょう。
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【講義データ】旅学
[日程]金曜日 19:30 – 21:00 7/1, 7/8, 7/15, 7/22, 7/29(全5回)
[会場]世田谷ものづくり学校内 2F 207教室
[教授]SUGEE
[ゲスト]中川太郎(写真家)、加藤直徳(雑誌TRANSIT編集長)、飯野登起子(料理研究家)
※1回だけの聴講制度もできました。
各回のカリキュラムやゲスト情報は旅学講義ページをご覧下さい。
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