講義レポート

アキバを通じてみえてきた景色(前編)

「アキバガイド学」講義レポート

アキバガイド学」キュレーターの桐澤智子です。「秋葉原って海外の人から注目を浴びているけれど、どんなところか理解していない」という普段気になりながらも、つい棚上げしていたモヤモヤに取り組む第一歩として、この講義をつくりました。ただ街歩きを楽しむだけではなく、ガイドの目線を持って街を歩くことによって、能動的に情報を摂取し、自分目線のガイドが出来るようになることを目指しました。

記念すべき第1期卒業生の犬竹久美子さんからレポートが届きました。アキバガイド学

秋葉原といえば、世界有数の「電気街」として知られ、多くの外国人旅行客が訪れる街
秋葉原といえば、アニメやゲーム、漫画の聖地としてオタクが集まる街
秋葉原といえば、メイドさんに会える街
などなど・・・

秋葉原のイメージは浮かぶけれど、いまいち楽しみ方がわからない。でもきっとそこには、様々な人を惹きつける“魅力”があるに違いない。自分ひとりでは見えない景色を“ガイド”目線で体験し、zineとして発信するまでが今回の講義。

そもそもガイドとはどういう存在なのか?
まずは辞書を引いてみた。

ガイド【guide】
[名](スル)
1 案内すること。また、案内人。特に、登山・観光などにいう。「バス―」
2 手引き。便覧。「入学―」(大辞泉より)

要は、とことん詳しくて、(たぶん優しくて)、常に“答え”をもっているということだろうか。

第1回〜第4回まで、講義日数としてはわずか2日間だったが、メイドガイドの恵美さんとイギリスはエジンバラ出身のブロンドメイドガイドのキャットさんそれぞれの、アキバガイドツアーに参加。

ガイドされて気づいた事といえば、ガイドするにはとにかく秋葉原に詳しくなければならない。当然ながら。具体的には、秋葉原の成り立ちや名前の由来といった歴史的な知識から、メイド喫茶でのマナーといった秋葉原ならではの暗黙のルール、秋葉原の名物や名勝など、秋葉原の魅力をあますところなく知る必要がある。

さらに、ただ知識を羅列するのではなく、ツアー参加者の趣味嗜好に合わせて、ガイド内容を都度変えるというガイドならではの“呼吸”。これは発見だった。

ガイドされる側が“何を求めているのか?”、ガイドする側は常にそのことを意識しなければならないし、ガイドされる側も、より自分自身が楽しむためにガイドと会話を交わしていく。そこに新たな「秋葉原」の魅力をみつけることができるのではないか。

1冊のzineにまとめるヒントがそこにはあった。
(というかzineは完成するのか・・・)
(続く)

アキバガイド学 ▲鋭意ZINEの製作会議中…



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