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ひろのさん(伏島広野)|FLY_030

裏から支えるキュレーターでいたい

ひろのさん(伏島広野|写真道場キュレーター)自由大学では「新盆栽学」「写真道場」「東京・日帰り登山ライフ」「おうちパーティー学」「東北復興学」を受講。病院と学校に関わる仕事をする傍ら、2015年から「写真道場」のキュレーターに。人と接する3つの仕事を持つひろのさんが大事にしているという「裏から支える」ことについて語っていただきました。


 

Q.自由大学を受講したキッカケは?

仕事柄、シフト制で土日出勤することが多かったので、生活のリズムを整えるために、平日勤務・土日祝日休みに変えたんですね。そこでプライベートでも何かを始める余裕ができて、検索したら「面白そうなものを見つけたぞ」と。

でも、こんなにキラキラした世界に自分が入っていけるのか不安だったので、何度も授業の紹介ページを読んでから、申し込みました。

Q.自由大学を受けてみた感想は?

想像とは違って、緊張せずに受けることができました。女性も多くて、みんなで楽しめる。どんな仕事をしているのか話さなくても、「植物が好き」「写真が好き」といった話で繋がることができて、その人の人となりが見えるのは、魅力だと思います。

Q.キュレーターになった経緯を教えてください。

今まで「写真道場」のキュレーターだった森田美奈子さんが少しお忙しくなったようで、教授の大平啓吾さんに「伏島さんって土日空いてるんでしたっけ?」と突然お声がけいただいたんです。

「わたしで大丈夫ですか?」と思ったのですが、お二人が支えてくれることもあって、キュレーターをすることになりました。でも二つ返事で「やります!」と言えたわけではなく、緊張しましたよ。

Q.5月9日から始まった「写真道場」がキュレーターデビューだったんですよね。キュレーターって何をする人だと思いますか?

そうですね。わたしは、いろんな授業を受けたのですが、各授業のキュレーターさんを見ていても、みんなそれぞれ違う魅力があるんですね。だから、わたしとしては、教授や学生を支える裏方さんのようになりたいと思っています。授業が楽しい雰囲気になっていくのを見守ることが、わたしなりのキュレーターかなと。

Q.キュレーターになってみて変わったことは?

知らない人がわたしを知っていることがあるようになりました。Facebookに顔を出しているわけでもないのに、「どこそこで見かけたよ」と声をかけてもらえたり、あとは、人との出会いが増えた気がします。

これは自由大学に通うとそうなのかもしれないですが、いろんな考えを持っている人や、いろんな取り組みをしている人とのご縁があります。それは楽しいですし、お金には変えられないものだなと思っていますね。

Q.キュレーターをする上で、大切にしたいことはありますか?

そうですね。これはキュレーターだけではなく、仕事にも関わることなのですが、「伏島さんっていう人がいたからこんなことができたよ」ということを目的にはしていなんです。そうではなく、知らない間に「あれ、うまくいった、わたしたち」みたいに感じてもらいたい。わたし自身は、みんなが気づかない間に消えているような(笑)。

Q.まさに、裏方気質ですね。

仕事柄、人を支えることを大事にしているので、いろんな人と会える機会があることを嬉しく思っています。何かプロジェクトを考えていたり、何かをやろうとしている人たちに出会えますし、また一方で、表には出ないけれど地道に静かにやっている人たちとも会える。わたしは後者のタイプなので、そういう人もちゃんと参加しやすい授業にしていけるキュレーターでいたいですね。

【取材後記】ひろのさんのお仕事は、人と向き合いお世話をすること。だから、まず誰かがいて、自分がいるという気持ちの強い、優しい女性でした。「広野」という名前は、ご両親が辞書を片手に「広い野原のような子になってほしい」という願いを込めて、つけてくれた名前なのだとか。名前と同じく、相手を受け入れる心の広いキュレーターさんでした。

(インタビューした卒業生 #新井優佑


 

FLY(フライ)は、自由大学の卒業生が登場するインタビューコーナー。自由大学に通い、新しく見つけた自分の姿。卒業して、踏み出した一歩は小さくても確かな手応えをもって、新しい日常の扉を押し広げます。卒業生が体験した、自分らしい転換期の話をお届けします。



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