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この秋、自由大学が掲げる「READY STUDY GO」<前半>

クリエイティブチーム対談 αチーム編(岡島悦代、花村えみ、佐藤大智)

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左から岡島悦代さん、花村えみさん、佐藤大智さん

「READY STUDY GO」というスローガンは、この秋自由大学が掲げているテーマです。それは今年の夏、巷で「ポケモンGO」が流行っているという話題が出た時に、ファウンダーの黒崎輝男さんが発した言葉が始まりです。

「みんなが街でポケモンを探すのに夢中になっている現象は、前提条件が変われば街の中には學びがあるんだってことを教えてくれる。街の中にも視点を変えれば新しい発見がある。位置について、ヨーイ、ドンをReady, Steady, Go.と言うけれど、自由大学では問題設定をし、學び、そして社会に出て経験することを持って、Ready, STUDY, Go.と言うようにしよう。」

この言葉を受けて、クリエイティブチームのメンバーも、「學びについて、それぞれが自分の言葉で発信していかないといけないね」ということで、9月から自由大学の価値観の発信力を高めるためにメールマガジンのリニューアルを実施するなど、新しい試みを始めています。そんな季節、まずは學びについて話そう、という機会を持ちました。

メールマガジンのリニューアルを期にα(アルファ)とβ(ベータ)の2チームに分かれてメールマガジンの編集活動をしているそうですが、これまで謎に包まれていた!?それぞれのチームメンバーの素顔をご堪能いただける対談を前半後半の2回にわたりお届けします! (フリユニピープル編集部)

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自由大学三代目学長の岡島悦代さん 2つのチームを見ています

Q1. 新スローガン「READY STUDY GO」に寄せて。みんなが學びモードになるのはどんな時?

花村
私は、人間への興味なのかな。居酒屋で隣に座った人でも、どんな人で、どこに住んでいて、今日はなんかあったのかな、酒飲んでないとやってられないと思っているのかな、とか考えてしまいます。興味を持った人と同じ視点をもってみたいと思う時ですね。

岡島
えみちゃんは、誰とでもすぐ仲良くなれるんですよ。度胸がいい。

花村(えみちゃん)
一回会ったら友達だ、二回会ったら兄弟だ、みたいな。

佐藤
えみさんは、転校生だったんですよね。引っ越しをくり返しているうちに、萎縮したり攻撃的になる人がいるけど、人懐っこくなる人もいるのか。

花村
転校生を何度もやってるとさ、「この人とはずっとつながっていきたい!」っていう嗅覚が研ぎ澄まされる気がするんだよね。あとは自分が相手を求め続ければ、縁ってちゃんとつながり続けられる。それが分かってからはお別れはそう辛くない。

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クリエイティブチームメンバーになって2年目の花村えみさん 着物好き

岡島
天然で強い人間なのね。大智くんはどんなときに學びを意識します?

佐藤(大智くん)
新しいことに出会うと、対象に対してスイッチが入りますね。あとは、普段から街を歩いていて、すれ違ったあの人はどういう人なのかな、そういう分析をしてしまう観察癖みたいなものは常にモードとしてあります。

花村
自然の中で育った野性児だから、これ食べられるかな?とか、そういうことかしら。

佐藤
いや、そういうのは好奇心であって、僕の學びの定義とは違うかな。何か新しいことに出会ったときに、それに仮説を立てて分析して体験することが學びのイメージです。

岡島
でも、分析するために情報収集しない? 例えば毒キノコの本とかは参考にするでしょ?

佐藤
知識系の勉強はセンター試験までで、もううんざりなんです。誰かから直接とか、体験を通してとか、暗記系じゃなく、リアルからの學びが多くなっている気がします。何かがしみ込んできたら蓄積するけど、蓄積するためにピースをたくさん入れることはなくなりました。

岡島
大智くんは學んでいることを自覚的かと思ったけど、無自覚なんですね。自然から情報を引き出すにはまず知識だと思ってたけど、意図的じゃなかったのか。

花村
生きていることと學ぶことがシンクロしすぎているんですね、うらやましい。

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ファーマーズマーケットのボランティアからスカウトされた佐藤大智さん

佐藤
自然は不可解というか、規則的だとは限らない。それを自分で解明するのは學びなのかもしれないです。人工物は人間が作ったものだからわかるけれど、自然はそういう観点からだとわからない、知識ではなく五感で學ぶというか。

 

Q2. 9月からメールマガジンをリニューアルしました。編集のこだわりは?

岡島
今回メルマガリニューアルを機に、前々からやりたかったHTMLメールを実現させることにしました。それと、毎週メルマガを出すというチャレンジをチームのみんなにしてもらうこと。そこでαとβの2チーム制にしてみました。同じプロジェクトをチームで回すことによって、メンバーがお互いのいいところを引きだせるかなと思っての目論見です。メルマガでは、自由大学は教授もキュレーターも受講生もフラットな関係だというのが文面に出るといいなということと、みんなが考えるきっかけになるようなことを提示するということを心がけて編集していこうと思っています。隔週から毎週配信に増やそうとなった時、えみちゃんは正直どう思いましたか?

花村
このチームになって1年半になるので、どんな人たちが自由大学を作っているのか、そろそろ見えなくてはいけない時期になっているのかなと思っています。ちびまる子ちゃんのキャラクターに当てはめるとか、発信源を明確にするという意味でも、いいなと。私たちの言いたいことをダイレクトに書ける場所ができてよかった、やったあと思いました。

佐藤
これまでは早希子さん(βチームの増田早希子さん)と僕でやっていたんですけど、今ほど作りこんではいなかったんです。編集を入れて、前よりクオリティの高いものが出せるようになったのがよかったかな。

岡島
編集をちゃんとやりたかったんですよ。今までは教授やキュレーターに原稿をいただいても、そのままドカンと掲載していたのが、締め切りを作って、文字数も指定して書いていただいて、それに編集を入れて掲載することにしました。メルマガにもっと愛をこめようという姿勢です。

佐藤
僕は、単純に面白いものを作ろうと思って。待ち遠しいようなコンテンツとして作りたいな。手前味噌ですが、僕たちが運営のミーティングで話していることの面白い部分を伝えたいと考えています。それは新講義としてアウトプットはされるけど、講義づくりで大事にしていることなどがもっと外に伝わるといいなと思います。

岡島
受講生の主体性をどうやったら引き出せるかをみんなで考えて議論している。そういうことも発信できるといいですね。

花村
上からじゃなくて、あくまで横並びにフェアな立場で。

佐藤
「READY STUDY GO」のテーマは黒崎さんから出ましたよね。僕世代は子どもの時にポケモンがリアルタイムだったのでフックするのはわかりますが、ポケモンと自由大学はすごく遠いものなのに、ポケモンGOを見て、そこから自由大学に通じるエッセンスを抜き取るセンスはさすが黒崎さん鋭いな、と思いましたね。

岡島
黒崎さんの言葉は啓蒙的な力がこもっているので、そういうところからヒントを得つつ、チームメンバーそれぞれが解釈して自分の体験に伴った言葉を使い、それが読者の価値観や生活をどのように変えるかが楽しみですね

佐藤
自分はメルマガ読者を揺るがしたい。「それは本当に当たり前なの?」「考えてみたことある?」 というような横から問いかけるみたいな、相手がとり囲まれてる壁をノックするみたいなメッセージを送りたいですね。

岡島
教授とかキュレーターに対しては、メルマガの原稿のやりとりを通して、運営が大事にしていることを確認できます。すでにそれぞれが理解してくださっているけれど、「自由大学とは?」を共有していく、純度を高めていく役割もメルマガにはあると思います。講義づくりとはまた違うコミュニケーションですしね。この密なやりとりが、自由大学が教授たちとの一体感を強くできている秘訣かもしれませんね。

花村
教授やキュレーターは個人としても自由な働き方をしている人が多いので、彼らのストーリーを発信したい、自由に生きているモデルを伝える素材としても意義深いですね。

佐藤
短く800字でコラムを書いていただくと、その教授の人柄がぎゅっと詰まっている感じもします。

 

Q3. 自分がいることで、自由大学に持たらせるもの。クリエイティブチーム内での役割は?

佐藤
僕は福島市の山際で育って、サンショウウオとか猿や熊のいるところでした。田舎だから庭も広くて、裏には山もあって、生き物が豊かで、そういうところで遊んでいた。親がアウトドア好きで、年に4,5回キャンプにも行っていたので、生活のベースにはいつも自然があったんです。

花村
野性児だったんだ。

佐藤
子供のころ学校のシステムとか決まりごとが嫌いで、大多数がAと言うとBと言いたくなる天邪鬼なところがあります。このメンバーはみんな都会的で文化よりなので、僕としては、逆に行こうと思っています。それがここでの役割。

花村
大智くんは、素朴で本質的。男でも女でもなく人間って感じ。

岡島
大智くんの質問は、真っ直ぐで刺さるよね。

佐藤
なにかに疑問に思ったときに、不快感を感じたとき、自然界ならどうなるだろうかと意識することが多いです。何が絶対的に正しいかはわからないので、生きているベースの自然を参照します。最近はコミュニティの活性化をしたい。そういうことに興味があるんだな、と自覚できるようになりました。

岡島
自由大学以外のコミュニティも回しているね。好きなのね。

佐藤
あとは、自分が25歳ということで、「自由大学は20代のものでもある」と言いたい。いま受講生の平均年齢は35歳なんですよ。だから20代からの視点も必要。僕がいるだけで「20代にももちろん開かれている」って思ってもらえたらいいな。

花村
私は隠してきたつもりだけど、マイクとチョークが好きなんです。昔から人前でなにかをやって、遠巻きにしている人もどんどん巻き込んでいく感じが大好き。学生時代はダンスとかパフォーマンスをやったりしてね。性質だからしょうがないです。それと、物事を考えるときはできる限り両極端を体験してから、と思ってます。例えばワインを語るなら、王道も知って、派生の楽しみを見つけたいし、東京も知って、ローカルで動きたい。私自身の働く環境も前職は金融だったけれど、いまは自由大学だし。食わず嫌いにならず両極端なものを消化してみて、フラットに物事を見たい、ってのがテーマです。そういう飛び地的な視点を提供できるのが私かなと。

岡島
このふたりをチームにしたのは、えみちゃんは企業でのキャリアがあって、片や大智くんは新卒11か月で会社を辞めた人。やる気や才能があっても組織を出てフリーだけで生きていると、自分のやり方以外の方法を知る機会が少ないからね。大きな会社を経験したえみちゃんから學んでほしいこともある。

花村
私は大智くんの素朴で本質的なツッコミが本来の物の見方を教えてくれるところに學んでいますよ。

佐藤
えみさんみたいに仕事をガーッと進める馬力が今の僕にはないので、勉強になります。

岡島
えみちゃんは、猪突猛進。イノシシ的な力があるんだよね。

花村
せめて、何を目指して走るのか、俯瞰した目をもつイノシシでありたい(笑)

岡島
私も前に進むけどウサギっぽい、スピードと馬力が違う。

佐藤
ちなみに僕の干支は羊です。

岡島 花村
ああ~なるほどねえ、そうかあ(ふたり同時)

佐藤
これにβチームの二人も合わせるとすごいいチームなんですね、多様で。

岡島
それぞれに反骨精神があるのがいいんです。何でも言い合える雰囲気の中で、気づいたことを新たな學びとしてみんなが成長していく。あとは、何がなんでもやってやるという意志も必要ね。

花村
職場として言うと、ここには人間的なストレスが一切ないのもいいです。それぞれにべクトルやこだわりが違うからぶつからない。

岡島
認め合って仕事ができているのが、心地いい。それが仕事に出ているんじゃないかな。
【続き後半はβチームは10月18日(火)にアップ予定です。お楽しみに!】

自由大学READY STUDY GO

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( 構成、文、撮影:ORDINARY



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