講義情報

TOKYO着物学 ー夏編ー

TOKYO着物学 ー夏編ー

旧くて新しい粋を、あなたの感性で取り入れる

個性を磨く学部-circle個性を磨く学部
TOKYO着物学 ー夏編ー

講義について

東京の街で楽しむ、週末から始める浴衣ライフ
浴衣を着て街に出るとぐっと視線が集まります。どうせなら自分らしく着こなしたいもの。ジャンル違いだと思っていた帽子やサングラス、リュックやサンダルを組み合わせてみるのも楽しいし、ヴィンテージ小物を着物用にDIYで作り変えてしまうのもいい。
着物をシットリとした和の印象で着こなすのも素敵。でも和風というイメージに縛られ過ぎているのはもったいないのでは。着物があなたの日常のシーンに溶け込むことで、もっと手に取りやすくなるのではないでしょうか。例えばあなたがコーヒー好きなら、カフェの雰囲気にあった浴衣や着物はどんなものを選びますか?海外旅行にサラリと一枚持って行くなら?講義では自分が好きな世界観を、色・形・形状・モノ・コトごとに収集整理し、「あなたのテイスト」を探っていきます。そして浴衣や着物にどう反映させるかのアイデアを磨いていきます。

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紋様には意味がある。願いを纏う。

今期は造形作家の下中菜穂さんに、紋切り型のワークショップをとおして日本の柄・紋様の世界を案内していただきます。日本は古来から自然の草花、鳥や虫、魚に至るまで、意味合いをあぶり出し、形を抽象化し紋や柄として身に纏うということをしてきました。今ではデザイン大国とされる北欧各国もパリ万国博覧会をきっかけとして大人気になったジャポニズムの影響で、日本の柄や紋について研究を重ね独自のデザインに磨きをかけていきました。1896年に考案された星と花の柄にイニシャルを組み合わせたルイ・ヴィトンのモノグラムデザインにもその影響は及んだと言われています。

「紋きり遊び」は、紙を折り、型紙どおりに切り抜いて「紋」のかたちをつくるもので、寺子屋の教科書にものっていました。このころ、人々は紋や文様を着物やのれん、提灯や食器、てぬぐいなどの、生活のあらゆる場面で使い、そのデザインを自由自在に工夫し、遊びつくしていました。「紋」は、そういう人々の生活や歴史を刻んだ、ユーモアや機知にあふれる美しい形の宝庫です。

「紋切り型」とは “個性のない ・ 均一的”といった悪い意味で使われることが多くあります。では個性とはそもそも何でしょう?1つの考えとしては、型通り手足を動かし続けていくうちに、遊び心が疼いて、どうしてもはみ出してしまうもの。型があるから型破り。誰もやったことが無い完全オリジナルなことなんて、一体世の中にどれだけあるでしょう。それは果たして面白いでしょうか。今あえて「紋切り型」で遊んでみることで、あなたの「はみだし」が見えてきます。モノ・コトを生み出す仕事をする全ての人に体験してみてもらいたいと思います。

キュレーターからのメッセージ
着物は着たいけれどルールが多そうで…と躊躇している人はいませんか。講義では着物について巷で「~すべき、~ねばならない」と言われている事について、何故そう言われているのか、の背景を解き明かしていきましょう。その理由が感覚として納得できる事であれば取り入れればいいのです。ルールに振り回されるのではなく、自分で判断をする力を身につけ、もっと気軽に着物を楽しんでいきましょう。

▼スタイリングにまつわる講義レポート
みんなで作った 浴衣スタイル@commune2nd

 

▼前期ゲスト講師のご紹介

矢田部英正さん「美しい佇まい × 型を学び自由になる」
大野らふさん「柄on柄、色on色、のスタイリング」
▼Photo by YUKA YANAZUME

▼衣装協力(メイン写真 左上から)

SUPER SEVEN (hummingbird)・KAPUKI(瓢箪)・トリエ (星型)

(第3期募集開始日:2017年6月7日)

こんな方が対象です

・紋や柄の意味や歴史が気になる人

・骨董市やセカンドショップでビンテージ着物に手を伸ばしてみたい人

・花火大会以外にも浴衣を着て出かけたいという人

・ちょっとおしゃれな場所に着物や浴衣を着ていきたい人

・着付けはできなくても着物自体に興味を持っている人


講義計画

第1回

進化し続けるKIMONO。いま着物はもっと自由でいい!

着苦しい・高価・ルールだらけ・着付け方法が複雑…といったつぶやきが聞こえてきますが、着物は数十年前までは普段着として着用していた気軽なもの。着付け方法も直線裁ちのものを曲線だらけの身体にあわせるのだからその出る線は着る人それぞれの個性になっていいはず。着物にまつわる既成概念を壊していきます。

第2回

自分のテイストを知る。異素材と掛け合わして演出する

【実技】他ジャンル・異素材から自分の「好き」の要素を集めて着物とかけ合わせていくことを実践していきます。洋服と着物の好きな要素をボーダーレスに取り入れ、自分の世界観を着物で表現してきたゲストから、心踊る着物スタイルの掛け算の視点を学んでいきます。

第3回

ストーリーある日本のデザインをたどる

実は私たちの日常には意味が込められた柄や模様があふれています。江戸時代の『紋きり遊び』を通して「かたち」に込められた祖先の暮しぶりや精神を紹介していきます。

第4回

自分の紋様を作ってみよう

【実技】思いを形にする、柄をデザインすることに挑戦していきます。

第5回

わたしの浴衣を提案してみる

【発表】シチュエーションを設定し、あなたらしい浴衣スタイルを提案していきます。講義後は懇親会を兼ねて浴衣で街に繰り出しましょう。

花村えみ

キュレーター

花村えみ

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ゲスト

キサブロー

キモノライフデザイナー

キサブロー

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下中菜穂

造形作家,もんきり研究家,東京造形大学講師

下中菜穂

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スケジュール

講義名
TOKYO着物学 ー夏編ー
日程

第1回:7月15日(土)11:00-12:30

第2回:7月15日(土)13:00-14:30

第3回:7月22日(土)11:00-12:30

第4回:7月22日(土)13:00-14:30

第5回:7月29日(土)13:00-14:30

定員
12名
申込締切日
7月12日(水)
授業料
28,000円(税込)
キャンパス

表参道 COMMUNE 2ndキャンパス

持ち物について
最終回のスタイリングに使う着物や帯はこちらでご用意も可能です。
着付けを学べるイベントについて
随時希望があれば開催していきます。
補講について
当講義は、補講は行なっておりません。あらかじめご了承下さい。

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