講義情報

コミュニティ・リレーション学

コミュニティ・リレーション学

都会と田舎の関係から学ぶコミュニケーション術

未来を拓く学部-circle未来を拓く学部
コミュニティ・リレーション学

講義について

コミュニティって?地域って?

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ここ数年、「地域コミュニティ」「地方創生」「移住」「二拠点生活」そんな言葉を良く耳にします。これは今の時代の「気になるトピック」のひとつなのではないでしょうか?

でも、言葉だけ1人歩きしていて、実際に現場で起こっていることよりイメージが先行してしまっているような。少し考えてみると「コミュニティってなに?」「地域って一体どこ?」そんな疑問が頭に浮かびます。

考えてみると当たり前のことではあるのですが、「地域」や「コミュニティ」の中身は、そこに住む人たち‎一人一人の暮らしや働き、そして「関係性」の集積です。

隣の人との関係が良ければ、色んなことがスムーズに動いていく。人で考えると当たり前の「関係性」についての視点が、同じように地域やコミュニティという分野においても必要なはず。

コミュニティ・リレーション学は、「関係性」という視点からコミュニティや地域との関わりについて考え・実践していく。そんな授業です。

関係性という土を耕すことで、実る結果も自然と変わる

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東京のITベンチャーで勤務した後、人口2300人 、高齢化率約40%の島「海士町」に移住して起業。6年半の島くらしを経て東京に戻った信岡良亮さん。コミュニティ・リレーション学は、信岡さんの経験や感じたものから生みだされました。

「結局、島ってのは、都会に金銭的におんぶだっこなんだね。」海士町で起業し、島外から言われた一言に、信岡さんは疑問を感じます。

現在の「都市」と「地域」の関係は、経済という点から見れば、ほとんどの農村は都会からのお金で成り立っており、人口という点から見ると、都会の人の多くは田舎からの出身者で構成されています。「都市」と「地域」はそんなに遠く離れたものではなくて、互いに補完し合う関係だと信岡さんは語ります。

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地域に関わるというと「課題解決をするために都会の人間が地方に関わっていく」というイメージがあります。けれど身近な人間関係に当てはめて考えてみると「助ける/助けられる」という関係性はどうでしょうか? その関係が悪いとは言いませんが、きっと別の関係の作り方があるはずです。

地域に関わる時にもきっと同じようなことが言えます。そしてその関係を作っていくのは他でもない現場に居る一人一人の関わりです。その最小単位の関わり方から見直すことが、結果的に大きな変化を創るのだと思います。

本講義では「関係性という土を耕すことで、実る結果も自然と変わる」というテーマで、コミュニケーションの方法を模索し実践していきます。

身近な関係からデザインするための力

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コミュニティ・リレーション学では、人と良い関係性を作っていくため大切なのは、それぞれにとっての大切なことを理解し、共存していけるバランスを創っていくことだと考えます。

自分の気持ちや行動はどんな価値観によって引き起こされているのか。他者の気持ちや行動はどういった価値観によって引き起こされているのか。自分と相手のことを知った上で、自分は相手とどのような関係を築いていきたいのかを考えます。

また、実際に数人でゴールのあるプロジェクトを作り、小さなコミュニティを自分たちで運営しながら関係性を育んでいくためのポイントを学んでいきます。

異なる文化圏で過ごしてきた人と良い関係性を作っていく力はこれから先の社会で求められるもののひとつです。都市と農村の他にも、他の企業で働く人と協働するときや、海外から日本にやってくる人との交流、または自分が海外に赴いたときにも、違う文脈の中で生活する人々とコミュニケーションしていく必要があります。日常における自分と他者との関係をデザインする力を身につけることは、これから先の社会で必要になる力を身につけることにつながると言えます。

地域と地域。距離を超えた繋がりを作るプレーヤーの声を聞く

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本講義の第三回目では大分県中津市へ移住して地域と地域の人の繋がりを作っている横井祐香さんをゲストとしてお招きし、お話を伺います。横井さんが東京と九州を行き来するようになったきっかけは2014年に福岡県の上毛町で行っていたワーキングステイ。(上毛町ワーキングステイとは、1組500円で空き家を借りて1カ月にわたって上毛町に滞在が可能な制度)

その後、九州と東京の行き来をしながら生まれた人の繋がりを活かし、イベントを主催して県外から人を呼びこんだり、逆に東京で福岡県在住の方をゲストとして招きイベントを開催したりと、地域間の人々が交流するきっかけを作っています

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(大分県にあるキャンプ場「バルンバルンの森」で開催されているバルンマルシェ。横井さんは企画運営の中心人物。出展者や運営ボランティアの中には横井さん経由で東京から参加している方も多かったようです。)

横井さんの周りでは、なぜそんなに多くの人が距離を超えて動き出すのでしょうか?また、どのようにしてそのような関係を作ってきたのでしょうか?そんな話をお話ししていただきます。

コミュニティ・リレーション学の3つの特徴

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・特徴1. 70名を超える卒業生コミュニティ

コミュニティ・リレーション学の卒業生は現在で約70名。その中で、都市側に住みながら地域と関わりを作りながら活動している方もいますし、卒業後に起業された方もいます。実際に地方へ移住された方もいます。専用のグループページを通し、期をまたいで卒業生同士で繋がることができます。それはご自身の可能性を広げるきっかけとなるでしょう。

・特徴2. 近い関心事を持つ仲間だからこそ、事例共有や相談も出来る

ひとことに「地域」と言っても、どこから情報を集めてよいのか漠然としていると、なかなか行動も出来ません。本講義では、多くの卒業生が独自のネットワークを持ち動いているため最新の動きをキャッチできます。また、同じ授業を受けた仲間だからこそ出会って間もないのに相談話をしている様子もしばしば見かけます。

・特徴3.プロジェクト仲間がみつかる

自分のテーマが見つかり、「いざ動き出そう!」。そんな時、一人では心細いものですが、同じ文脈を共有している仲間たちが居ると安心です。コミュニティ・リレーション学には様々なバックグラウンドを持った人が集まっているため、多くの可能性が眠っています。また、自分が活動をする時や、実際に活動を起こし人手が必要な時にも、きっと協力してくれる仲間が見つかります。

キュレーターからのメッセージ

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私は、2015年にコミュニティ・リレーション学に出会いました。当時は結婚を機に永住場所が決まったタイミングで、その永住先で「色んな実験が出来そう」と感じていました。

しかし、見知らぬ土地、見知らぬ人、やりたいことと出来ることのギャップ、目の前に立ちはだかる様々なハードルの前に茫然と立ち尽くしていて、「ここから一体どうすればいいの?」と常に悶々としたものを抱えていました。

そんな時に本講義に参加し、同じような悩みを持つ人や、境遇を理解してくれる仲間、お互いに協力し合える関係が生まれたことで、状況は変わっていきました。実際に2016年からは地域内外から人が集まれる場を、数人の仲間と共に作りはじめ、現在もなお着工中です。また、この授業で出会った多くの友人たちが応援協力に駆けつけてくれます。

そんなかつての自分のような「スタートラインには立ったものの、どうして良いのかわからない」という悩みを持っている人や、「仕事とは別でプロジェクトメンバーとして関われる地域コミュニティを探している」そんな人に対して、この授業を心からオススメします。悩んでいるなら、まずは一歩踏み出して来てみたら良いんじゃないかな。

教授 信岡良亮さんより

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僕自身はこれからの時代に「経済性や実際の生活」「環境や地域といった暮らしの土台となるもの」「ひとりひとりの人間性」の3つが、バランスを保てるようになっていくといいなと考えています。しかしながらそれを一人でバランスをとるということや、望ましいバランスに変化させるために動くことは難しいと感じています。そこでまずは身近な人とチームや、ゆるやかなコミュニティになって、その10人なら10人の集まりの中で、このバランスを模索していけるようなアクション・ラーニング・コミュニティがポコポコと世の中に生まれていく未来を一緒に創っていきたいと思っています。

(第7期募集開始日:2017年1月30日)

こんな方が対象です

・都会で暮らすか、田舎で暮らすか悩んでいる方

・日本の素敵な未来について考えたい方

・関係をデザインする力を身につけたい方

・コミュニティとコミュニティのつながりが気になる方

卒業者の声

・仕事や生活の場、参加しているプロジェクトやコミュニティを少し俯瞰して見ることができるようになったし、何かあっても動揺しなくなりました。

 

・「やったことがある」経験は、コミュニティを作る上で時に邪魔になることも多いなあと初回で反省しました。

 

・人との関わりがより楽しくなりました!


講義計画

第1回

コミュニティ・リレーション学の基本の考え方(構造を学ぶ)

人がどこで、どのように住んでいくのかについて考えることは、どんなコミュニティに入るのか、ということと密接な関わりがあります。1回目では、講義全体の流れをお伝えするとともに、 「コミュニティってなんだろう?」「なぜコミュニティについていま改めて考えようとしているのか?」という講義の基本となることを学びます。

第2回

実験のための小さなコミュニティを作る

コミュニティ・リレーション学では、実際に受講生が小さなコミュニティを運営するという体験をしながら進めていきます。実践しながら学ぶことで、講義の内容をただの知識としてではなく、いま目の前で広がっていることに対応するノウハウとして体感してもらうためです。全5回の講義を通じて小さなコミュニティを作っていくのですが、第2回ではその土台となるグループ分けを行います。

第3回

プレイヤーの声をきく

第三回目では大分県中津市に移住し、実際にリレーションの場づくりの実践者として活動している横井祐香さんをお招きしお話を伺います。横井さん関わっているプロジェクトは、マルシェ運営や出店、地域でのイベントの企画運営、また大分移住計画のコアメンバーとしても活躍したりと多岐に渡ります。横井さんの周りには距離を問わず多くの人が集まります。はじめて九州に訪れたという方も多く、距離を超えて人が関わる機会を作りだす秘密についてお話いただきます。

第4回

エコロジーベースドエコノミーとは?

関係性を良くしていくことで、どんな結果が現れるのでしょうか?第四回目では、信岡さんが提唱している「エコロジーベースドエコノミー」という考えについて学んでいきます。「関係性」を因数分解していくことで、抽象論ではなく具体論としての関係性の育み方について学んでいく時間となります。

そして実際にこれから創りたいと思っているコミュニティのために今、この場にいるメンバーで何が出来るかについて、これまでの講義を通して学んだことを実践しながら対話を行います。

第5回

わたしたちが向かうべき未来を探る(後編)

このコミュニティ内でなにか小さなアウトプットを作るという目標を設定し、コミュニティ・リレーション学での学びをアウトプットしていきます。

齋藤伊慈

キュレーター

齋藤伊慈

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スケジュール

講義名
コミュニティ・リレーション学
日程

第1回:4月13日(木)19:30-21:00

第2回:4月27日(木)19:30-21:00

第3回:5月10日(水)19:30-21:00

第4回:5月18日(木)19:30-21:00

第5回:5月31日(水)19:30-21:00

定員
12名 ※定員になり次第締切
申込締切日
4月6日(木)
授業料
36,000円
キャンパス

表参道 COMMUNE 246キャンパス

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