クリエイティブチーム日記は、毎週火曜日にクリエイティブチームのメンバーが交代で書く日記。今週は佐藤大智です。
今年もクリエイティブ創業スクールを開催し、先日最終発表があり全プログラムが終了しました。クリエイティブチームの岩井さんと自分が全体の運営を行い、講義中はキュレーションのサポートなどを行いました。創業スクールを通じて、教える側でも参加者側でもない立場から「起業」、「働く」などのキーワードで気づいたことを書きたいと思います。
ベーシックコースは「東京・日帰り登山ライフ」の大内征さん、第二創業スクールは「社内企業学」の望月暢彦さんがキュレーター。ベーシックコースはこれから起業をする人向け、第二創業コースは先代から事業を引き継ぐ人や事業に失敗し再チャレンジする人向けのコースです。
受講生がマネタイズや事業計画を立てることよりも、苦戦していたことは「自分は何をしたいのか」ということでした。自分のやりたいことをやりたいと誰もが思いますが、「なんでもやっていいよ、本当にやりたいことは何?」と聞かれると、狼狽してしまうようです。ナイフは物を切るため、マッチは火をつけるため、のように道具には明確な目的が伴って存在していますが、人間の存在には明確な目的がありません。実存主義を唱えたサルトルは「我々は自由の刑に処せられている」と表現しましたが、自由の刑に処せられながら自分の意思で選択し続けなければ、本当の意味での自由は掴み取れないのでしょう。
子供のころはすでに定まっている1つの正解を求める教育に長年漬かっていたり、大人になってからは会社の仕組みによって動くことをしてきたので、自分自身と対話し自分の意思で選択することが苦手なのではないでしょうか。正解は誰も提示してはくれないし、そもそも正解があるのかどうかもわかりません。仮に正解なるものを提示されたとしても、それが自分の心にフィットしなければいくら正解と言われてもそれは自分にとっての正解にはなりえません。誰かが作った指標に振り回されるのではなく、自分と対話し「納得解」を見つけることが重要なのではないでしょうか。
ですが、ただ自分の世界に閉じこもって過ごすのではなく、「情熱をもってやりたいこと」と「自分ができること」と「社会での価値」が結びついたとき、起業がうまくいくのではないかと感じます。起業と書きましたが、これは起業に限らず会社で働くこともにも言えると思います。起業をしなくても同じことが問われるはずです。無自覚かもしれませんが会社で働くことも自分の選択であり、起業して働くことも自分の選択であり、そして根底の「働く」という点では両者に差異はありません。会社で働き続けるか起業かに関わらず、「情熱をもってやりたいこと」と「自分ができること」と「社会での価値」を一度考えてみてはいかがでしょか?
自分を棚に上げた状態で、創業スクールで感じたこと考えたことを書いてみましたが、参加メンバーと並走することでたくさんのことを學びました。教える教わるの上下の関係ではなく、場をつくり、並走し、自らも探求することが僕らの仕事だと改めて自覚しました。
新講義「自分の得意(ギフト)推しで生きる」を開講します。年末に自分の棚おろしをして年始から新しいことをはじめませんか。クリエイティブチーム全員で講義づくりをし、運営も全員の力を注いで行います。情熱のある方に来てほしいです。