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クリエイティブチーム日記vol.31「自由大学を輸出するとしたら?」和泉里佳

毎週火曜日にクリエイティブチームのメンバーが日々のできごとを綴ります

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クリエイティブチーム日記は、毎週火曜日にクリエイティブチームのメンバーが交代で書く日記。今週は、和泉里佳です。

2009年から始まった自由大学、2011年からは学長という役割が誕生し、昨年には理事会という組織がつくられました。今日はそんな謎のベールに包まれた(?)理事会の様子をお届けしちゃおうと思います。

ちょうど先週の土曜日、第2回の理事会が行われました。テーマは「自由大学を国内外問わず輸出するとしたら?」というちょっと飛んだ感じ。というのも最近は、自由大学をうちの地域でもやってほしい!という声があちこちから届いているのです。

だとしたら、自由大学の理念や美意識、このキュレーションの思想をどうシェアしていくのか。その上でどうお互いに刺激を受け繋がり続けていくのか。というのが最大の問いであり課題になってくる。やはりそこは「人」。だって、ただシステム的なものをマニュアル化して配布しインストールするっていうのじゃ、もはやそれは自由大学じゃないですもんね。

テーマがあるからと、それに向かって細かい事項を検討して承認決定していく、という普通の会議のプロセスとは反対に、むしろ全然関係なさそうな話も含めて大きなところからみんなの脳みそをかき回し、インスピレーションが生まれる状況呼び起こし、ピカっと出たひらめきをリンクさせていくような、そんな会議が私たちの会議。

久しぶりに政権交代した総統選直前の台湾に呼ばれて講演をしてきた黒崎さんと、岡島さんから台湾のホットな話題が飛び出たり、望月さんから大企業の課題と向かう先の話があったり、跡部さんから働き方の変化の話があったり、西村さんからは難民の話も。

伸びている会社は全てキャンパス化している。高層ビルの垂直展開ヘッドクォーターではなく、あちこちに水平展開していくキャンパス。NIKEも、Googleも、Appleもみんな本社のことをキャンパスと呼び、オフィスがありカフェがありスポーツがあり、働くこととカルチャーの融合する界隈をつくっている。自由大学も、ここCOMMUNE246を中心にIKI-BAやファーマーズマーケットなどいろいろなところで学びを展開している。COMMUNEの中にいる自由大学というよりも、このCOMMUNE246自体が自由大学の大きなキャンパスと言ってもいいかもしれないという話まで飛び出しました。

また自由大学の存在意義は何か?ということから、学校の存在意義の根本を考えていきました。

1)素晴らしい人材を輩出すること
2)そこで行われている研究自体が面白いこと

問題を解く・改善するだけじゃなく、こんなことしようよと新しいことを提案したり問題をつくる人が増えるといい。問うを学ぶのが、まさに「学問」。学習ではなく、学問をする場をつくっていくのが自由大学。

たとえば、難民の人に何かを教わったり、彼らが学びたいことをサポートするのもいい。全財産をもって、命をかけて逃げてきている難民の人というのは、人間的にみるとかなり勇敢なチャレンジャーですごい人たちだったりする。以前自由大学でも坂口恭平さんが教授の「0円ハウス学」でホームレスをゲストに呼んで話を聞いたりしたけれど、もっといろいろなタイプの人がこんなのあり!?というような講義をするのは面白いだろう。

いろいろユニークな講義をつくり共に学んでいくことはもちろん、企業を変えていくようなアプローチや、運動部なんてのがあってもいいかもしれないし、研究内容を講義とともに書籍化していくこともやっていったら面白そうだ。

なんていろいろな話がありましたが、これからもし自由大学がどこかにできるとしたら、まずはみんなで合宿をやろうなんてことで、もしかしたら日本のあちこちで、はたまた世界のあちこちで合宿が開かれる日が来るかもしれません。

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企画する側も学ぶ側もごちゃまぜになって、とにかくものすごい熱量で、圧倒的に面白い学びの場をつくっていけるといいですね。そんな自由大学を、みなさんこれからも一緒につくってくださいね。



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