北欧学入門
第1回は、東海大学で北欧の社会政策を研究されている柴山由里子さんをゲストとしてお招きし、そもそも北欧という社会や今回のテーマの国であるフィンランドを理解していくためのポイントについて学んでいきます。
クリエイティブは誰のものなのか?個性と秩序のバランスは?エンジニア発想とは?「公」・「共」・「私」の関係性は?
こんな問いを立てながら、基本的な視点を学んでいきます。
北欧のクリエイティビティをどう生き方にしていくのか
豊かな暮らし、とは?
皆さん、「北欧」と聞いてどのようなイメージを持ちますか?
国連が最近発表した「世界幸福度報告書」の「幸福度」のランキングで、常に北欧諸国が、上位にランクインしているように幸福度が高い国々としてイメージする方も多いのではないでしょうか。(1位:フィンランド、2位:ノルウェー、3位:デンマーク、4位:アイスランド、9位:スウェーデン※2018年現在)
この幸福度は、「幸福と答えた人がその国に均等にいるかどうか」という指標によるものです。実際の北欧諸国の人たちの暮らしは、単なる“幸福”というよりは“豊か”といった表現の方がしっくりくるのかもしれません。決して豪華ではないけれど、自分の趣味・嗜好に合わせた暮らしを自らが選択して作っています。それはライフスタイルだけでなくワークスタイルにも通ずることなのかもしれません。どちらの場合にせよ、誰かに与えられた状況や基準の中というよりは、自分たちの力やポテンシャルを発揮できる環境や基準を自らが考え、実践しているマインドこそが、この幸福度にも繋がっていくのでしょう。この講義をきっかけにそんなみなさんの基準を考え直すきっかけになればと思います。
クリエイティブはどこにあるのか?誰のものなのか?
今期の「クリエイティブ都市学−北欧学」では、北欧諸国の中でも、近年サスティナブルシティとしても世界中から注目を集めているフィンランドから研究者やデザイナーをゲストスピーカーとして参加してもらい、一緒に学んでいきます。
講義の中では、「クリエイティブはどこからやってくるものなのか?」、「それは誰のものなのか」という大きな問いを前提とし、デザイナーたちのアウトプットだけでなく、よりインプットでどのような経験をしているか、そしてフィンランドで習慣化されている日常への「余暇」や「休息」を取り入れること(「TAUKO」という概念)を学びながら、仕事と表現のバランス、個人と社会の関係性などの考えを深め、大きな視点を捉え直しサスティナブルでクリエイティビティが育まれる都市には、どういった要素が必要になってくるのかをゲストを交えながらディスカッションして探求していきます。
クリエイティビティのある環境
北欧諸国を旅していると美味しいコーヒーが飲めるカフェや料理が楽しめるレストランがいたるところにあり、インスピレーションを刺激してくれる大自然も都市の近くにあることに気づかされます。また人を集めるマーケットなどもいたるところで開催されます。そしてそういった環境で、暮らす人々の洗練されたライフスタイルやワークスタイルを目にすることが出来ます。
よくよく考えてみると、都市を作っているのも人だし、そこで暮らすのも人です。
新しいアイデアを形にし、これからの社会を牽引していくクリエイティブクラスという人々が北欧の都市に多いことも有名な話で、彼ら彼女らの行動がそこで暮らす都市そのものを面白くかつエキサイティングに変化させていっています。
アート、デザイン、コーヒー、食、自転車、グリーンな環境と情報発信、クリエイティブクラスを生み出す要因は何なのか?自由大学ではライフスタイルから影響力、そしてクリエイティブ都市論を展開し、そのヒントを世界有数のクリエイティブ都市の数々に学びます。
この講義では、毎回北欧に関わる多様な方をゲストとして迎えます。都市のあり方や働き方、暮らし方などを議論し、相反する考えを乗り越え、新しい事を生み出そうとするクリエイティブな思考を持って、未来を作る姿勢を探求します。
北欧からのゲストを呼んでいるので、カリキュラムの入れ替え、変更などが発生する場合があります。
本講義は、日本フィンランドデザイン協会(フィンランド)にご協力いただいております。
(第3期募集開始日:2018年8月20日)
第1回
第1回は、東海大学で北欧の社会政策を研究されている柴山由里子さんをゲストとしてお招きし、そもそも北欧という社会や今回のテーマの国であるフィンランドを理解していくためのポイントについて学んでいきます。
クリエイティブは誰のものなのか?個性と秩序のバランスは?エンジニア発想とは?「公」・「共」・「私」の関係性は?
こんな問いを立てながら、基本的な視点を学んでいきます。
第2回
第3回
第4回
第5回
第5回は、日本フィンランドデザイン協会の理事長で自身も夫婦でAalto+Aaltoというデザイン事務所を行なっているElina Aalto(エリナ・アアルト)さんをを迎え、これからの社会にデザインがどのような役割を果たしていくのかということについて、教育などの視点も織り交ぜながら探求していきます。