こんにちは。「‘流れ’をつくる手帳学」キュレーターのふちもとありさです。
手帳学第1期では色々な仕事やライフスタイルを持った皆さんに受講をして頂きました。その中でもこれまで「手帳をつけたことがほとんどなかった」という伊藤大輔さんに本講義にどのような興味を持って受講して頂いたのか、受講後どのような変化があったのか?レポートして頂きましたので紹介いたします。
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レクプラでのプレゼンを拝見してから気になっていた「’流れ’をつくる手帳学」がついに開講し、1期生として受講させていただきました。様々なバックグラウンドをもった参加者の皆さんにも刺激を受けながら、学べたこと、感じたことを私なりの目線でレポートしたいと思います。
-受講のきっかけ
手帳をスケジュール管理としてだけでなく「自分を分析し、成長に役立てるために使う」という講義内容に興味を惹かれました。また昔から書くことが苦手で、ノート術などの本を何冊も読みながらも実践できていないという状況を変える機会にできればと思い、受講を決めました。
-受講内容について
・アイテムについて語り合う
これまで使っている手帳や、ペンなどのアイテムの使い方を皆で紹介しあいました。教授やキュレータをはじめ、集まった方々のこだわりや活用方法を伺えたり、何種類ものペンや紙の書き心地を試すことができて、自分なりのスタイルを確立するための参考になりました。
またその他に私が意識していたのは、デジタルツールの活用についてです。自由に発想を広げるにはやはりアナログ(手書き)のほうが向いているようですが、ちょっとしたメモを取ったり、残した記録を保管、整理するといった補完的なツールとしてスマートフォンアプリやGmail、Evernote等も活用するようになりました。
・記録する
選んだ手帳やアイテムを使って、日々の生活を記録していきました。習慣のない自分にとってはこれだけでも大変な作業でしたが、まずはとにかく内容にこだわらず書き出すことに集中しました。1日の集中できる時間を前もって確保したり、思い立ったすぐ記録できるように、小さなメモを携帯する等の工夫も行い、なんとか記録を残せるようになりました。慣れてくるに従い、思考をループせず先に進められ、感情を落ちつけられる、といった効果も感じられるようになりました。
・分析する
3週間ほど経ったところで、それまでつけた記録の中からキーワードを抜き出し、カテゴライズする、という作業を行いました。何気なく書き綴った文章から抜いた言葉から、自身でも気づかなかった思考の傾向が表れていました。このような振り返りを行うことにより、変化していく自分や、次の成長へのヒントを見つけていくことが、記録を残すことの一番の意義なのかと思います。
-受講を終えて
最終講義から約1ヶ月半、手帳を携帯し、思い立ったことを書くことを継続しています。書き始めた最初の頃と比べ、記録すること、そのために何かを感じることを楽めているのが何よりで、今後はこの記録を生かすための振り返りも実践していきたいと思います。これまでなかった習慣を身に着けるのは簡単ではなく、試行錯誤の繰り返しでしたが、そのぶん自分を大きく変える可能性を掴めたことに、この先への期待を感じています。
-「アウトプット」とは何か
最後にもう一つ、教授が講義の中で繰り返していた、「アウトプット」という言葉がずっと気になっていたので、自分なりに掘り下げて考えてみました。特定の成果物を作り出すことではなく、もう少し抽象的というか、誰にでもできる共通的なものとして。拡大解釈かもしれませんが、「気づき」と「変化」という言葉にまとめたいと思います。記録をつけるようになって思ったのは、これまでの日々の活動がいかにインプット中心か、ということでした。充実した時間を過ごしたように感じていても、実は受動的に与えられたことを消費しているだけではないか、と。日々の何気ない生活の中にも気づけることは沢山あって、見つけられるかどうかは自分次第だと思います。そしてその「気づき」を生かして、自分自身や他の人々に良い「変化」をもたらすということを、今後は自分なりの「アウトプット」として実践していこうと考えています。
最後は少々とりとめのない話となりましたが、以上でレポートを終了いたします。
(text:「’流れ’をつくる手帳学」受講生/伊藤大輔さん)