講義レポート

どんな筆文字を書きたい?

「筆文字の衝動」講義レポート

こんにちは、「筆文字の衝動」キュレーターの西畠です。筆と戯れ、文字と遊ぶ表現重視の筆文字講義。その第1回の様子をご紹介します。

最初は自己紹介から。「こう呼んでもらいたいという名前を書いてください」といういきなり筆で書いてみる展開に、驚きつつも自由にすいすい筆を走らせ、名前を書いた半紙を持っての自己紹介がはじまりました。実はみなさん、目の前に半紙、墨、筆、硯がセットされた状態に、書きたい気持ちを抑えきれないというのが本当のところのよう。

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自己紹介が終わったら、今度は世の中にあるパッケージロゴやドラマタイトルなど、さまざまな筆文字を見ていきます。

複数の書家による筆文字を見たあとで、同じ書家が書いた別の筆文字作品をあてるという「筆文字かるた」をしたのですが、わかるようで意外と間違えてしまうもの。作者が一目で分かる特徴的な文字、誰が見ても美しい文字、タイプな文字など、筆文字を見ていくうちに自分が書きたいイメージの引き出しが増えていきます。

日置教授の「筆文字の美的センスは、結局『美人』と一緒。黄金比率的な美もあるし、ちょっと不細工なのになんだかタイプな美もある。だから、これが書きたい!って気持ちを大事にしましょう」という筆文字美人論に、みんな大納得の様子でした。

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さて、第1回のテーマは、「先人に倣うの巻」。もちろん基本の筆遣いだって学びます。道具の配置からはじまって、筆の持ち方、とめ・はね・はらいのコツなど、覚えているつもりでも忘れていたことを復習していきます。思い出しながら、どんどん書いていき「もっと書きたい!」がマックスになったところで時間オーバー。「次回はもっと書きたいです!」というリクエストとともに、講義は終了しました。

次回は「筆文字に命を吹き込む」の巻。すでにスイッチオンされた筆文字欲に、さらに表情をつけて書いていく方法を学んで、筆文字に命を吹き込んでいきます。



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