講義レポート

八丈島でサウナをつくる、ということ

サウナ創造学【実践編】第3期講義レポート 

サウナ創造学

 

サウナ創造学【実践編】としては初めての遠方フィールドワーク。
しかも2泊3日の合宿スタイルの授業だ。
MIDORI.soでの座学を終えて最終講義は、
実際に営業予定のサウナ施設で、自分たちの手を動かしサウナをつくる。

でも、この合宿にたどり着くまでには、正直いろいろあった。
202510月。
台風22号、23号が立て続けに八丈島を襲った。
島は大きな被害を受け、『八丈テラス』の工事も止まった。
当然、合宿も延期。
サウナどころではなかった。

そして3ヶ月後。
ようやく実施できた合宿。
受講生11名、教授キュレーターゲストを含め総勢15名で八丈島に降り立った。

八丈島

青空だった。
大丈夫、僕たちは島に呼ばれている。


八丈島でサウナをつくる、ということ

八丈テラスのオーナーであり、今回のサウナ創造学のキュレーターでもある
僕の想いはシンプルだ。

サウナがないこの島に、サウナをつくりたい。
島民の皆さんの癒しの場をつくりあげたい。

八丈テラスの庭の奥には八丈富士が見える。
風が抜けると、木々がいっせいに揺れて、空を近く感じる。
時々、美しく青いANAの機体が上昇カーブを描く。
この景色の中で、静かにととのえたらいいな、とずっと思っていた。

八丈島

サウナ好きな人って不思議だ。
自分が感じたあの感覚を、どうしても誰かに体験してほしくなる。
おせっかいかもしれないけれど。

受講生たちもきっと同じだと思う。
だってサウナをつくりたいから来ているわけで。
そんな人たちが集まってつくるサウナは、
きっと最高のものになるはず。
それは確信に近い感覚。

DAY 1

到着してすぐ、まずはしま教授の『サウナ室の壁の構造』講義。
マニアックすぎる内容をしまさんはわかりやすい言葉で
話してくれる。
その講義を未完成のテラスでのんびり聞く。
2月なのにぽかぽか陽気だ。

八丈島

そして、サウナ室の『ベンチ施工』を実践する。
慣れない作業に戸惑いながらも、
特別准教授のカワちゃんがテキパキと指示を出す。
まるで職人さんみたい。

八丈島八丈島

2 班に分かれての講義。
もう一班は八丈島のフィールドワークへ。
実はこれもかなり重要だと思っている。

土地を知ること。
空気を感じること。
そこにもう一人のキュレーター、奈々さんが的確に
言葉で補い伝えていく。
八丈島の魅力をちゃんと受け取ること。
それは必ず、サウナづくりに反映される。

八丈島

八丈島

八丈島

夜は郷土料理のお店梁山泊へ。
単なるサ飯ではない、
その土地の歴史や文化を味わうことも、とても大切な体験の一部。

八丈島

DAY 2

2日目はヒーターに石を詰める作業。
石を洗うところから始めてもらった。
自分が入れた石が、ロウリュを生み、誰かを癒す。
そう思うと、なんだか石にも愛着が湧いてくる。

消防法や保健所の条例についての座学も行った。
地味だけれど、とても大事な話だ。
将来、本気で施設をつくろうとするなら避けて通れない。

八丈島

そしてカワちゃんの講義。
テーマは「サウナ×コミュニティ」。
サウナ好きで終わらないための視点。
哲学、と言ってもいいかもしれない。

その後のワークショップも面白かった。
温浴施設が利用者減に悩んでいる。
1000
万円で立て直すプランを考える。
議論は想像以上に白熱した。
しま教授が社長になりきってジャッジを下す。
その視点には、しまさんの優しさと厳しさが同居している。

優勝は、女性だけ3人チームのボードゲームを取り入れた大胆なプラン。
サウナの可能性って、まだまだある。

DAY3 最終日

みんなの手で完成させたサウナに入る。
僕ももちろん初めて。
受講生以上にドキドキする。
予想以上に・・・良かった。
ホッとする瞬間。

ヒーター横の可動式パンカーノズル。
吸気の変化でロウリュがどう変わるかを体験する。
かなりマニアックだけれど、
こういう細部が体験を左右する。
体で知ること。
これが合宿の醍醐味だったと思う。

ここで生まれたコミュニティは、
なかなか得難いものだと感じている。
同じ志を持つ仲間は、驚くほど早く打ち解ける。
もしかしたら一生の友になる人もいるかもしれない。
サウナだけでなく、
人と人の関係も、出来上がった。
そんな合宿だった。

八丈島

最後に、受講生の皆さんの声をあげてみる。

「今までは完全に利用者目線でした。正直、サウナ室の構造なんて考えたこともなかったです。でも今回、ベンチの高さや空気の流れの意味を知って、見える景色が変わりました。」

いいサウナにはストーリーがあるという言葉が一番残っています。ただ熱いだけじゃなくて、そこにある想いや背景が大事なんだと。」

「もともとサウナ事業に興味があって受講しました。講義を終えて思うのは、思っていた以上に課題が多いということ。でも、それでもやる価値はあると思えたのは大きな変化です。」

「知識ももちろん大きな収穫でしたが、それ以上に仲間ができたことが大きいです。同じ目的を持った人とここまで自然につながれるとは思いませんでした。」

「最初の授業からコミュニティに入りやすい空気があって、本当にありがたかったです。普段の仕事では出会わない業界の方とも、違和感なく話せました。」

「申し込んだ時の期待を、正直超えました。学びも体験も、人とのつながりも含めて。」

「いつか自分のサウナを造ってみたいかも?という曖昧な気持ちで参加しましたが、期待以上の学びと出会いがあり、今後もますますサウナを中心とした世界を深く知りたいと思うこととなりました。」

「全体を通して、受講生や講師陣と対面で開催して頂いた点、非常に良かったと感じています。同じサウナの領域で他の講座を受けることもあったのですが、オンラインやオンデマンド配信で一方的な受講が多く、理解や関係性が深まりづらいと感じておりました。一方で本講座においては基本的に対面で双方向的な授業が多く、アウトプットやディスカッションを通してより理解が深まりました。そしてメンバー同士のつながりも構築できたため、非常に有意義な講座でした。」

「毎回講義は、サウナのど真ん中にいる方々からの直接の情報インプット、みんなで行う体験機会。そして、実際にサウナづくりまで。。!こんなに中身の濃い講義は毎回大満足で、終わってしまうのが本当に寂しいです。
クリエイティビティ溢れる講師陣、意欲的な仲間と出会えて、人生の大事なエッセンス追加となりました。ああ、楽しかった!」

この中から、また素敵なサウナが生まれることを楽しみにしています。

八丈テラス サウナ&リトリート オーナー
サウナ創造学キュレーター 鈴木コーイチ

八丈テラス サウナ&リトリート(2026年開業予定)
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