サウナをつくろう。サウナ愛が高じて「つくる側にまわってみたい」想いが芽生えた人もいるのではないでしょうか? 「サウナ愛好家」から「サウナビルダー(or になりたい人)」向けの実践講義です。実際に自分たちで小さなサウナを建築していくプロジェクトを通して学びます。
DIYのマイサウナから、新しい温浴施設、体験イベントプロデュースまで…。あなたの理想のサウナを創造するために必要な知識スキル経験、そして仲間を得ることができることでしょう。サウナ建築のプロたちから学び、一緒に電動工具を使いこなしサウナをつくる過程を通して、4ヶ月後にはサウナビルダーとしての自信が湧いてきます。
日本のサウナカルチャーに、つくり手として参画しよう
もともとサウナはフィンランド発祥といわれ、おおよそ2000年以上の歴史があります。フィンランドでは人口550万人に対して、なんと320万個のサウナがあるといわれています。2人に1個はサウナをもっている計算になり、それほどサウナが生活の一部として定着していることがわかります。
そんなフィンランド式サウナの伝統が、2020年、ユネスコ人類の無形文化遺産として登録されました。日本でいえば、日本人の心として誰もが愛している “和食” が無形文化遺産に登録されていますね。フィンランド人全員がサウナを愛していると言っても過言ではない。もしかしたら、そのうち日本もそうなるかも。そんな大きな可能性を秘めているのがサウナなのです。
実際に近年、日本ではとても大きなサウナのムーブメントが生まれています。2022年も月に数件づつと大小さまざまなサウナ施設が新規オープンしています。またサウナ施設だけでなくサウナイベントやサウナ飯、ファッション、アート、医療など多様なサウナのカタチが生まれてサウナ市場も活性化しています。
多くのサウナ施設が生まれるなかで、日本特有のサウナ文化も生まれつつあります。サウナーの意識やマナーも向上し、設備の質も洗練され続けていて、私たちサウナを愛する者としては喜ばしい状況です。このサウナを取り巻く状況を一過性のブームで終わらせるのではなく、新しいカルチャーとして今後定着していくためには、ともに学び続けないといけません。サウナの歴史や伝統を紐解きながら、なぜいま人気になってきているのか、最新の文化的な側面もキャッチアップし、共にサウナ文化を作り上げていきたいと考えています。
サウナのさまざまな効用に魅了され、通い詰めている愛好家たちの次のステージは何か。それは「つくり手」になることです。
例えば…
・自宅にサウナをDIY(自作)する
・イベントでサウナ体験をプロデュースする
・お客を呼べる本格的なサウナ施設をつくる
・サウナ関連メディアやグッズをつくる
既存の施設に通うだけでは飽きたらず、「自分でサウナをつくりたい」「サウナに関する商品やサービスをつくりたい」という想いが出てきた人もいるのでは? 音楽フェスなどの野外イベントではテントサウナがよく見られますし、自宅に小さなサウナを設置する人も増えています。そう、つくるハードルは確実に下がってきている。
教授しまさん宅の自作サウナ。都内のマンションでも夢ではない。
ミニマムな設備でサウナイベントを開催するのもよし。水風呂にもこだわりたい
至高のサウナ体験を自由に発想する
「消費者から創造者へ」 これは自由大学で行っているすべての講義に共通するテーマです。このサウナ創造学で学ぶのは、つくり手に回るために必須となる知識と技術。これだけは知っておきたいサウナの歴史や伝統からはじまり、種類、仕組み、設置手続き、法律面、施設運営の設備、手作りサウナの実例、具体的な製作方法、アイデアを実現まで導くデザイン思考… などをひと通り学びます。
サウナビルダーになるためには、あなたが建築士である必要もないし資格も必要ありませんが、使いこなせたらはかどる電動工具や技術はあります。実際に身体に馴染むまで、十分な時間をかけて体得しましょう。
フィールドワークとしては、都内の人気サウナに潜入。普段なかなか見ることができない裏側を、特別に視察、体験することができます。
基礎知識を習得しフィールドワークを重ね、集った私たちサウナー同志でディスカッションをする。講義全体を通していく中で、自分がどんな形で日本のサウナカルチャーに関わりたいのか、より具体的なイメージが見えてくるはずです。あったら良いな、こんなサウナ欲しいな。あなたの理想郷を自由に発想することから始めましょう。
教授、島田大輔さんからのメッセージ
建築士として、サウナの設計などを通して普段からサウナと向き合っている私も毎回、新しい発見があります。好きが高じて自宅にもサウナと水風呂をつくり毎日朝晩2回心と体をリセットしていますし、サウナ専門の設計事務所も立ち上げてしまいました。どうしたらさらなる至高のサウナ体験がつくれるか。自分にとってベストなサウナとはどんなものか。より素敵なサウナライフを、皆さんと一緒に探求していけるのを楽しみにしております。
NHKニュースに出演するしまさん。誰でも自作可能なミニマムなサウナを独自開発した
■こんな方が対象です
サウナを「いつかつくってみたい」愛好家から、「今すぐつくりたい。プロデュースしたい」サウナビルダーまで。奥深いサウナの世界を探究したい人なら、男女問わずどなたでもウェルカムです。(どうしても男性比率が高くなりがちですが、前期は女性も2〜3割いらっしゃいました。男女差にも配慮して進行しますので安心してご参加ください)
例えば…
・サウナづくりに興味がある
・日本のサウナカルチャー発展に関わりたい
・自宅に自分でサウナをつくりたい
・DIYスキルを身に付けたい
・理想のサウナ施設を(いつか or 今すぐ)プロデュースしたい
・サウナ関連の商品やサービスをつくりたい
・イベントなどでサウナ体験を取り入れたい
・サウナビルダー仲間をつくり、協力し合いたい
・理想を形にするマインドセットを身につけたい
【スケジュール早見表】
※実習日のみ現場スペースの定員制限の為、ABチーム分となります。
トップの写真撮影:Shunzo Tanaka