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GAP YEARをつくろう(その1)

自分の人生を立ち止まって考える「GAP YEAR」をつくろう

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自分の人生を立ち止まって考える「GAP YEAR」をつくろう!

GAP YEARとは 自分の人生を取り戻すことを考える覚悟のようなもの。 このままの人生でいいか、と今いる場所を疑ってみる。 自分を取り巻く人間、時間、空間。 それらを見つめ直し、人生の目的や以後の方向を決める。 “GAP(間)”の取り方で世界の見方が変わるのだから。

GAP YEAR at Freedom University
自由大学におけるギャップイヤー。
日常の中にギャップイヤーをつくってみる。
教授おすすめ講義の組み合わせ、そして、いくつかの講義を受講した卒業生の学びのテーマと複合的に学んだ変化を集めました。
新たなの視点を得るために領域横断的に学んでみよう。

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【ギャップイヤーのはじまり】
ギャップイヤーの起源は、17〜18世紀イギリスの「グランドツアー」にたどることができる。当時、貴族階級などの家庭の子弟は自宅へ家庭教師を呼び、教養や道徳などを学ぶことが一般的であった。 その最終段階として、数年に及ぶ長期の旅に出ていた。グランドツアーは、イギリスの若者たちにとって近隣諸国の政治や文化、芸術など、生きた知識を手に入れるための絶好の機会だった。イギリスは多くの探検家や考古学者を輩出した国だが、その一因としてグランドツアーの影響もあるのかもしれない。 ギャップイヤーは世界を探検し、自分の価値観や目的意識についてよく考え、目的ある人生の次の一歩を踏み出す準備をする。また、関心のある分野を探求すると同時に、独立心や自信を身につけるための時間とされている。

 

経験が未来をつくる  

和泉里佳/自由大学学長

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こどもがうまれました。これまでの暮らしはどこかに行き、いろいろなことがガラッと変わっています。私もGAP YEARまっただ中。時間の流れが変われば、当然その使い方も変わってくる。仕事、暮らし、取り巻く状況、頭の使い方、ひとつひとつの小さな何もかもが、今までと同じやり方では成り立たない。ふと立ち止まり、流れ行く時をじっくり味わってみる。耳を澄ましてみると、どこかに備わっていたらしい生きものの基本のようなものが感じられて、何だかシンプルになる感じ。これが本能?

GAP YEARは日常であり非日常。いつもの日常を少し離れると、同じものを見るにしても視点が変わって新鮮だったりする。またいつもと違う環境では、予想外のいろいろな体験が待っているものだ。これまでに経験したことのない世界を垣間みると、これまで使われていなかった感覚が目を覚まし、同じような毎日も別次元になってくる。新しいスイッチが入ると、見えなかった世界が見えてくる。これまで気づかなかった面白さにハマり、見える景色が変わってくる。「当たり前」も一瞬で変わってしまうかもしれない。

見方が変わると、知りたいことがどんどん湧き出てくる。やってみたいと思ったら、好奇心の赴くままにやってみよう。学びたいことは、詳しい人に教えてもらおう。なければ、つくっちゃおう。ここのところが自由大学の基本でもあり、やっぱり原点だ。経験は蓄積され、その人をつくっていく。そして経験は、ものを見る目もつくる。いろいろな経験が全部その人の顔に出るとしたら、今度会うときはお互いどんな顔をしているのだろうね。みんな良いGAP YEARを!

GAPを作る、GAPを自分の為に引きつける。

黒崎輝男/自由大学ファウンダー

kurosaki以前、ファッションブランドのGAPの創業者フィシャー氏と話す機会がありました。彼は1969年にサンフランシスコのヘイト・アシュベリーと言う、それ迄は老人達の養老院や寂れて老人ばかりがいっぱい集まっていた処で、ヒッピームーブメントやフラワーリボルーションと言って盛んになり集まり始めたその通りに、当時流行した絞り染めのティーシャツなどを扱いちょっとした成功をして、其のあとファッションブランドを始めるにあたり、どんな名前にしようかという事を家族の中で相談したそうです。まず上がったのはGENERATION GAP – 年齢の格差。老人が見向きもしないものに価値を置く事がファションの基本という事でそう言う名前にしようという事でした。しかしもうすこし簡単に、より直接的なGAPという名前に落ち着いたそうです。それからは、いつも若者らしい反抗精神をジェネレイション・ギャップという事を超えたGAPを超えるというイメージで、人種や地域や年齢や男女のGAPさえも超えて、世界で最大のファションブランドになりました。

一方、当時イギリスのエリート達はイートン校等を卒業し、それからオクスフォードやケンブリッジにいくにあたり、どの様な自分の興味を大学で學んでいくかを決める為に、一年間、主としてイギリスの植民地だった、オーストラリアやカナダやインド等に旅行して、人生の目的や以後の方向を決めることをしたものでした。これをGAP YEARと言います。まず高校を卒業してからどういう方向の大学に行くかをじっくり考える。スウェーデンの高校生も一回社会に出てみたりしてから大学に行く人が多いようです。

現在の日本の学校教育は如何に急いで早く就職するかに向けられています。そうした教育の中でもまれて、大学で初めて色々な価値観にふれる事が出来るようです。しかし、それでは充分ではなく、自分でギャップを設定して、このままの人生でいいか、という事を、すなわち自分の人生はこれでいいのかという事を考える時間と學びが必要なのだと思います。それが自由大学のGAP YEAR。旅をしたり、違った価値観からもう一度自分を見直してみたり、同じ様に考えて悩んでいる、全く違う業界の人と友達に成ったり。面白い話や教授に遭ってみたり。ふと立ち止まって、自分の人生を取り戻すことを考えてみる。そう言う事に身を置くのもいいのではないかと思います。

>> GAP YEARをつくろうーおすすめ講義の組み合わせ(その2)



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