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クリエイティブチーム日記vol.77 「遊びあう」和泉里佳

毎週火曜日にクリエイティブチームのメンバーが日々のできごとを綴ります

クリエイティブチーム日記

クリエイティブチーム日記は、毎週火曜日にクリエイティブチームのメンバーが交代で書く日記。今週は和泉里佳です。

こどもの遊びって、人間の基本的な活動のもとになってる。こどもたちを見ていれば見ているほど、そんな気がしてくるのです。

ついこの間も、ちょうど1歳になったばかりの子が、公園にある小さな棚の一番下の段にトンネルのように入りこみ、すっぽりハマって遊んでいた。穴があったら入りたい的な欲求のご様子。そのハマり具合がまた可愛いらしくて、みんなで笑って見ていたら、「私も!」と言わんばかりに同じことを始める3歳女子。

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やってみると、いい感じ。でも上の段のが楽しそうだ。そして2番目の段に入り込む。まるでカプセルホテルのよう。意外と狭い。いや当たり前に狭い。一番上のが気持ちよさそう、しかも手に持ってる風船離したくないし。そして最上段へ。リラッ〜クス。

するとそれを見て後から来た3歳男子も参戦。最上段には先客がいるので中段へ。うむ、狭い。そして、近い。ということで一番下へ移動。上と下に3歳児2人が入った3段ベッドの出来上がり。その棚はずっとそこにあったけれど、こんな風に遊んだのはその日が初めて。

遊び合う。お互いの行動にインスピレーションを受けて。セッションのよう。好奇心の赴くままに。まず真似してみて、そこから自分なりの創意工夫でアレンジする。大きい子の真似もするし、小さい子が見つけた遊びのタネも多い。情報の流れは縦横無尽。より面白くしたいという情熱からくるひらめきと、自分の能力や状況に合わせた応用で、アレンジが止まらない。そして興味がなくなった瞬間もう別の世界へ〜。

何度も何度も繰り返される実験。それは生後まもない赤ちゃんを見ていてもそう。いや、おなかの中からもう始まっているのかも。体のいろいろな部位を順番にひとつずつ鍛えていくかのような動き。なんでも食べる。でも食料はぐちゃぐちゃにして投げる。水たまりと泥との戯れ。同じことを毎日ずっとやってるかのようでいて、翌週くらいには微妙に変わっていたり。そしていつの間にかやらなくなっている。

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何度も何度も繰り返される探求活動は、大人がつい「やめて〜(>_<)」と言いたくなるようなことばかり。でも、「危ない!」とか「キタナイ!」という一言で遮ってしまうのは、勿体無い。出来るだけこどものやりたいように、その子のペースで挑戦してもらえるような環境をつくりたい。何かあったらいつでも手が差し伸べられそうな距離で見守りながら、じっとガマン。

失敗しないように、ケガしないように、とついつい思ってしまうけど、失敗もケガもどんどんすればいいね。失敗した後どうするのか、この程度でどのくらい痛いのか、次はどうやれば身を守れるのか、小さな実験を繰り返すのだ。



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