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自由大学の働き方【コンテンツディレクター・岡島悦代編(2)】

クリエイティブチームは一緒に働く仲間を探しています

自由大学クリエイティブチームで働く人に、その働き方を聞くインタビュー。第二弾はコンテンツディレクター 岡島悦代さん。今回は後編。(前編はこちら
自由大学の講義が誕生するプロセスや気になる報酬についても聞いてみた。

02

自由大学の講義が生まれるヒント

――それでは、コンテンツディレクターという仕事について教えてください。

WEBのコンテンツでもあるし、講義のコンテンツでもありますが、それが自由大学っぽいか、そうでないかっていうことを考える仕事です。主に、レクチャープランニングコンテスト(レクプラ)での発表が終わった後に、発案者の方と会う役目があります。

――レクプラでは、その場で投票が行われて優秀者が決まりますよね。その方と会うのでしょうか?

レクプラが終わったら、「ありがとうございました」というメールを送るんですよ。その時に、今後の話を案内するんです。それっきりになってしまう人も中にはいますが、次に会う日が決まったら、1回は全員に会いますね。

――会った際は、どのような話をしますか?

まずはその講義と自由大学に来る人のやりたいことが合致しているか話します。あとは、やりたい気持ちはすごくあるのだけれど、発案者自身に経験値が少ないから、もう少し経験値を増やしたほうがいいかもしれないって話すこともあります。それでも情熱のある人は、もう1回仕上げてくださいと伝えて、さらに1〜2回やりとりをして、リリースできる状態にまでいくかいかないかが決まりますね。

――発案者自身の努力が重要なようですね。

別の講義の見学に来てもらったりして、こちらからも経験値を増やすフォローをする時もありますよ。自由大学を理解してもらうには講義を受講してもらうのが一番だから何か1つでも講義を受講してもらうのが理想ですね。

――講義づくりはずいぶんとオープンなんですね。ここまでの話だと、レクプラに出ることが講義化まで直結しているイメージしか沸かないのですが、どうして講義化にいたらない企画もあるのでしょうか?

それは、こちらからも、向こうからも、想いが通じているというか、脈ありな感じがするかしないか、なんだと思います。だから、こだわりが強すぎてアグレッシブにアプローチされても講義化が難しい時もあるんです。「CREATIVE CAMP in ポートランド」のプログラムを組み立てた時もそうですが、どうすれば正解が得られるか教えることはしないんですね。ところどころ“罠”というか、数々の気付いてほしいポイントの出会いをアレンジをします。それぞれの視点で何かをつかみとってくれることが嬉しいですし、自らの体験で得たものが知恵となって未来に繋がっていくんだろうと思います。卒業後は自分で考えて行動できる人が増えて欲しいですから、そこは一番意識しています。

自由大学で働きたい人へ

――今後、クリエイティブチームに加わって一緒に働くことになるかもしれない人には何を期待しますか?

私個人としては、好奇心旺盛で物怖じしない人がよいかな。あとは、自由大学とは別に趣味のある人がいいですね。趣味性から美意識は生まれると思うから。

――気になるのは、お金の面だと思うのですが、いくらもらえるものなのでしょうか?

私の場合は最初、数万円からスタートしましたよ。でも、あっという間に4倍くらいになりました。月20万円で雇うから「これをやってね」ということより、自分のできることを先に見せて、それに対価を払ってもらうほうが真っ当だと思っていたから、私はやる気が出ましたね。単純に収入を増やしたいのであれば、講義をたくさんキュレーションすればいいわけですし、「キミの資産は頭の中だよ」って思うわけです。お店を一軒開くより講義をつくるほうがリスクも低いし学びにもなるんだから。キュレーターは新規事業開発者でもあるのです。

――お金の面だけ話を聞いていると、「腕っ節ひとつで生きていく」ようなマッチョな人物像を想像できてしまいます。実際は、どんな人が向いていますか?

自分で判断しながらも、柔軟性を持っていることが大事だと思います。自分の意見を通さなきゃ気が済まないような人には難しいし、でもチャレンジする心を持っていたほうがいい。だから柔軟かどうかですね。ゼロからイチを作るのは大変だし、そこは期待していないから、たくさん転がっているイチからヒャクにする仕事を面白がって拾っていくことだと思いますね。能力も大事ですけど、総合力が重要かな。

――総合力。

「その人らしさ」で輝いていれば、よし。みたいな感じです。

最後に

「好奇心旺盛で物怖じしない」「柔軟性が必要」「総合力が大事」、実際どうすればいいのだろうと迷ってしまうくらい、いろんな言葉が飛び出した。でもそれを大胆に一言でまとめてしまえば、「自分で判断すること」なのだと思う。

できないことを無理矢理してほしいと言われることはない。自分のできることで力を存分に発揮して、自然とクリエイティブチームに溶け込んでいく。時間をかけて関係性を築いていくことのできる働き方がクリエイティブチームにはある。

社会に出てから、「自分らしさ」を求められる機会がどれほどあっただろうか。学生時代は、自分らしさなんて意識しなくても、言いたい事、やりたい事だけしていたのに、社会に出てからは職務のために働く仕事が当たり前になってしまった。

だから、「自分らしさ」を急に求められても、なかなか表現し難い人は多いだろう。でも、臆することなく、一歩踏み出す勇気が「自分らしく働く」未来の自分への道のりを作り出してくれるのかもしれない。

とは言え、「自己責任」とは違う人間関係が自由大学にはある。お互いの忙しさや疲労度などは様子を見て、双方でバランスを取り合える。一人ひとりを尊重して働いているからこそ、それぞれが自分らしく働いていける継続性をクリエイティブチームは育んでいるのだと思う。

その継続性の中に、自然と溶け込んでいけるかどうかは、一歩踏み込んでみないとわからない。自由大学で働く自分の姿にピンと来たのなら、まずは一声かけることからスタートしてみてはいかがだろうか。
(記事、インタビュー:新井優佑 写真:ぽろり

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