講義情報

コミューン経済学

コミューン経済学

小さなエコシステムが未来を創る

未来を拓く学部-circle未来を拓く学部
コミューン経済学

講義について

今日、何にお金を払いましたか?

例えば、カフェで飲む一杯のコーヒー。

私は、近所のとあるカフェの丁寧に焙煎されたコーヒーが好きでよく買いに行きます。でも、隣の人は心地よく本を読む空間が好きで来ているようです。また、別のある人はマスターとの小気味よいおしゃべりがしたくて通っているかもしれません。

同じ1杯のコーヒーにお金を払っていても、人によって価値を感じているポイントは違うということがあります。さらに、人によって感じる価値が異なるということは、妥当だと思う価格も人によって異なっているでしょう。このように、同じ商品・サービスだと思っていても、受け取り手が感じる価値や価格観はそれぞれ異なるのかもしれません。

一人一人が消費者であり、生産者であり、情報発信者である時代

口コミサイトのレビュー、有名人のブログ、友人のSNS。現代では簡単に個人の意見や評価を世の中に発信することが可能となり、様々な人の意見が私たちの日常には溢れています。また、昨今は多くのプラットフォームの出現により、サービスの生産者と消費者の線引きがなくなりました。例えば、シェアエコノミーの代表格であるAirbnb。自分がサービスの消費者として宿泊することもありますし、自分がホストすることによってサービスの生産者になることもあります。そして、サービス提供後は互いに評価し合います。さらには、自身がサービスの消費者や生産者でなくても、友人の投稿や記事を見て「いいね!」と思えばSNSで情報を発信、拡散することもあるでしょう。まさに、自分が消費者であり生産者、さらに情報発信者になっています。

アイデアを形にすること、継続させること

「コミュンーン経済学」はこれまで5期実施してきた「クラウドファンディング学」をベースに、これからの時代の価値について考えていきます。消費者として溢れる情報の中で価値を見極めることはもちろん、アイデアの生産者、情報発信者として、どのようにアイデアを形にして、広め、継続させていくのかを、価値を切り口に見つめていきます。

  • 価値を見定める
  • 価値を作る
  • 価値を伝える

クラウドファンディングは大きな資本や特別なスキルを持たなくても、共感してくれる人の輪(それに価値を見出すコミュニティの輪、コミューン)を広げることによって、自分達の望むものをデザインする仕組み。ワクワクする未来を創る可能性を持っています。素晴らしいアイデアをどのように世の中に実現し、その活動をつなげていくのか?この新しい仕組みをみんなで体感してみることで、これからの経済や価値について考えてみませんか。

クラウドファンディングは、日々の生活をデザインする仕組み

たとえば、「地元を元気にしたい」、「子育てがしやすい環境をつくりたい」、というような自分が何とかしたい、何か行動したい、という課題があったときに、クラウドファンディングを使ってどんなことができるのか。ひとつは、自分が主体となって、課題を解決するプロジェクトをつくること。もうひとつは、応援したいプロジェクトに投票すること。

あなたなら、どんなふうにクラウドファンディングを使って、未来をデザインしますか?

ゲストの事例を聞きながら、身近な課題を解決するプロジェクトの企画をしたり、あるいは、どんな形で応援していけばよいのかをディスカッションします。クラウドファンディングを自分ならどう活用するのか、自分自身に置き換えて考えてみましょう。

とはいえ、クラウドファンディングの歴史はまだ始まったばかり。その仕組み自体もまだまだ成長段階にあります。「もっとこんな風だったら参加する人が増えそう」とか「こんなこともプロジェクトになりそう」など、クラウドファンディング自体も発展していくようなディスカッションができればいいなと思います。

クラウドファンディングという言葉が広まるにつれ、クラウドファンディングが生み出そうとしている価値やその哲学と、有効的・実践的な使い方の両輪を、みんなで考え、そして共有していく事も大変重要になって来ていると感じています。本講義では、これまでのデータ・実例もベースにしつつ、皆さんやゲストの方々と一緒に、これからのクラウドファンディングについて、哲学的/実践的に考えて行きたいと思います。

今期では「お米」に焦点を当てます。(ゲストケースの中嶋雅さんからのメッセージ)

世界最高米に選ばれた生産者2名が長野県飯山市にいらっしゃいます。

2017年の春、長野県飯山市に移住した友人の誘いで田植えのイベントに参加し、作業後で腹も減っていたので昼食に出されたお弁当の丸いおむすびを一口で頬張りました。食後に感じた口の中に残る甘み、幸福感は忘れられません。今思うとそこで味わったお米が心を突き動かされる入口でした。その年の夏に米屋を営んでいる友人に声を掛けてもらった全国の米農家さんが集結したお米品評会。そこで世界最高米の原料として選ばれた生産者2名の水野 尚哉クン、師匠、服部秀人さんの炊きたてを早速試食させてもらい衝撃を受けたのをシッカリ覚えています。2人のお米は一般的に知られるコシヒカリですが今まで味わったことのないお米だとハッキリ分かりました。お二人の米作りに共通するのはごく当たり前かもしれませんが自身のご家族の為に作っていること。朝一の稲への声掛け「おはよう!」から始まり陽が落ちるまで、まるで子供を育てるよう家族の一員としてしっかりと向き合ってます。

北陸新幹線開通で賑わう昨今ですが虚しくも未だ飯山駅は下車率最下位。しかし雄大な北アルプスの豊かな自然環境に囲まれ育った世界最高米認定生産者様2名のお米を知って頂きたい、海外に暮らすお米を愛する方々に届けたい。そんな想いで今回臨ませて頂いております。

先ずは実際に食べて頂き想いを感じ取ってもらうことがスタートとなります。少しでもこれからの高品質なお米栽培に貢献できれば幸いです。

(第1期募集開始日:2018年6月25日)

こんな方が対象です

・自分の価値軸やこれからの消費・生産行動の在り方を見直したい方

・お金とは何かを考えたい方、お金ではない別の価値を提案したい方

・地方、地域産業を盛り上げる方法や関わり方を考えたい方

・クリエイティブな社会との新しい向き合い方を模索している方

・クラウドファンディングに興味があり、学び・実践できる場やコミュニティをさがしている方


講義計画

第1回

これからの価値経済についてのディスカッション「①価値を見定める」

モノを選ぶ時、どのように選択しますか?
例えば、どこから、どんな情報を集めて、どのような基準で判断しますか?
この回では日々の選択は何を基準に選択してきたのかを見直し、自分自身の価値判断軸を再定義していきます。

第2回

これからの価値経済についてのディスカッション 「②価値を作る」

味。それはお米にとって重要な価値の一つです。
でも、“お米”というテーマでその他にどんな価値を作り出せそうでしょうか?
「①価値を見定める」で出た視点も合わせて考えていきます。

第3回

これからの価値経済についてのディスカッション 「③価値を伝える」

「この素晴らしさを多くの人に伝えたい」こんな時、どんな方法があるのでしょうか?
一時のブームではなく長きにわたってファンになってもらうには、どうしたらできるのでしょうか?
この回では価値の仕組み化へのチャレンジについて議論を深めていきます。

第4回

お米のクラウドファンディングプロジェクトへのフィードバック

お米のクラウドファンディングプロジェクトを進めている中嶋さんをゲストに迎え、前半3回で考えてきた視点でプロジェクトにフィードバックを行います。

第5回

お米のクラウドファンディングプロジェクトへのフィードバック

お米のクラウドファンディングプロジェクトを進めている中嶋さんをゲストに迎え、前半3回で考えてきた視点でプロジェクトにフィードバックを行います。

丸山 芽生

キュレーター

丸山 芽生

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岩井謙介

キュレーター

岩井謙介

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スケジュール

講義名
コミューン経済学
日程

第1回:8月 26日(日)10:30-12:00

第2回:8月 26日(日)13:00-14:30

第3回:9月 2日(日)10:30-12:00

第4回:9月 2日(日)13:00-14:30

第5回:9月 9日(日)10:30-12:00

定員
15名 ※定員になり次第締切
申込締切日
8月23日(木)
授業料
28,000円(税別)
キャンパス

表参道 COMMUNE 2ndキャンパス

補講について
欠席した場合、来期の講義開催時に同じ回を受講することが可能です。 ただし、初回講義案内時にお知らせするメーリングリストにて、欠席のご連絡を予めいただいていた方に限り、1回のみ振替を受付ます。

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